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「でもオレあんまりお弁当っぽいの作れないよ」

「パン焼いて適当になんか挟んでくれればいいよ。ジャムとかで良いし……ジャム……ジャムジャム……踊ろうか?」

「結構です!」

「今日なんかつれないね、ミンギュの一生のお願いも聞いてあげるから」

「えっ、本当?」

「うん。まあ、聞いてどうするかはまた別の話だけど」

「ヒョン……」

「前向きに検討しとくから、頼むよ」





ポンポンと肩を叩かれる。

まあいいや。どうせ断れないって解ってたしな、明日の予定も入れてないし。



でも快く引き受けるには、なんだか少し物足りない。


ここからはどう勿体ぶって、いかに恩を着せるか。
ヒョンとオレの駆け引きが始まる……!


と、意気込んだ矢先。ヒョンがしれっと言ってのけた。





「まあミンギュが嫌ならジュナに頼むから無理強いはしないけど」

「ちょっと待ってよ!ヒョン諦めが早すぎる!!」

「だってミンギュが渋るから……忙しいのかなって」

「い、忙しくないわけでは無いけど?」

「じゃあジュニ、」

「ジュニヒョンは個人スケジュールで忙しいじゃん!休ませてあげなきゃ、ね?」

「あっちから帰ってきてもう一週間経ってるけど?」

「いいから!オレが作るから!」

「そう?ありがとね」





どうやらヒョンの手のひらでくるくると転がされてしまったらしい。
結局こうやっていつも負かされてしまうのだ。


Aヒョンが隣にいるウジヒョンへ「押してダメならって言うけどその通りだね」と、微笑みかけている。



く、くそう……

ウジヒョンがオレを見て呆れたようにため息を漏らす。
その表情は「断ればいいだろ」とでも言いたげだ。


なんだか悔しくてつい口を突き出してしまった。





「オレにはなんの得も無いじゃん」

「ミンギュ欲しいものとか無いの?お礼にプレゼントしようか?」

「欲しいものは自分で買えるよ、もう大人なんだから」

「そうなんだ」

「もっとこう……やっぱり明日オレも行っていい?」

「ダメ」

「……ケチ!」

「ごめんねぇ」

「残されたオレはヒョンとバノニに作ったお弁当の残りを朝ごはん代わりに食べるの?世のお母さん達みたいに……?オレ本当にアイドルだっけ……」

「あ、じゃあミンギュの朝ごはんはオレが作ってあげようか?」





お!?とヒョンを見る。

あの、自分の為以外にキッチンへ入るなんてほとんどしないヒョンが!?


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せの(プロフ) - 月さん» ありがとうございます! (2019年5月15日 16時) (レス) id: 3e57787c43 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - なんか、言葉の使い方が素敵過ぎます。 (2019年5月14日 23時) (レス) id: 609dad9df5 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - 神田ニエル。さん» ありがとうございます! (2019年5月13日 15時) (レス) id: 3e57787c43 (このIDを非表示/違反報告)
神田ニエル。 - シュアと夢主ちゃんの関係が素敵で禿げますw (2019年5月12日 0時) (レス) id: 4450166156 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - rinさん» ありがとうございます! (2019年5月11日 14時) (レス) id: fc9298decc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:せの | 作成日時:2019年5月4日 20時

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