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いったいどこに?
そういえばヒョンを連れていきたいところがあったんだった!!
他には誰が?
Aヒョンとハンソラなら、後はシュアヒョンかスングァニ。オレがいるなら他はソクミナ辺りだろうか!!
そうやって胸を高鳴らせると、ヒョンが首を振る。
「いや、ミンギュは連れてかない。ハンソラと二人だよ」
「ええっ!?」
「明日晴れるから遠足でもしようかと思って、ね?」
そう言ってヒョンがボノニへ目線をやると、こくりとその首が縦に動く。
「オレは!?」
「弁当作ってもらおうと思って」
「はあ!?」
そう叫ぶと、乗り込んできたウジヒョンが「うるせえ」と耳を押さえた。
だってウジヒョン、そんな……だって……
仕方ないから小さい声で話す。
「オレもしかして弁当要員?」
「うん、一生のお願い」
「……Aヒョン、自分でお弁当くらい作れるじゃん」
「作れるけど、遠足のお弁当って普通お母さんに作ってもらうでしょ?」
「オレ、Aヒョンからお母さんだと思われてる?」
「そんな事思ってないけど?」
「じゃあなんなの……」
「ハンソルの分なら俺が作ってもいいよ。けど、オレも遠足に行くんだから自分じゃなくて家族に作ってほしいな〜って」
家族……!
しまった、ついジーンと来てしまった……!
最初から水平を保てていない天秤は、その一言でいとも簡単に大きく傾いてしまう。
「考えても見てよ、まともなのはミンギュしかいないんだって」
まとも……まとも……
そうヒョンが言うと同時にシュアヒョンが車に乗り込んできた。
運転のマネヒョンに「もう出していいですよ」と言ってドアを閉めると車が動き出す。
シュアヒョンは開いていたバノニの隣に座って「危ないよ」と声をかける。
オレたちの経過を見守っていたバノニの彫刻みたいな瞳は、椅子の向こう側に戻っていった。
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せの(プロフ) - 月さん» ありがとうございます! (2019年5月15日 16時) (レス) id: 3e57787c43 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - なんか、言葉の使い方が素敵過ぎます。 (2019年5月14日 23時) (レス) id: 609dad9df5 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - 神田ニエル。さん» ありがとうございます! (2019年5月13日 15時) (レス) id: 3e57787c43 (このIDを非表示/違反報告)
神田ニエル。 - シュアと夢主ちゃんの関係が素敵で禿げますw (2019年5月12日 0時) (レス) id: 4450166156 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - rinさん» ありがとうございます! (2019年5月11日 14時) (レス) id: fc9298decc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せの | 作成日時:2019年5月4日 20時