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コンサート当日、公演も半ばを過ぎた頃。
センターステージで半円型に設置された14脚の椅子が、明るいライトに照らされる。
綺麗な横一列だったら顔が見えなくていいのになあ……。
自分の書いた文が読み上げられても気付かれないでいれたらいいけど。
隣にいたホシが「年齢順だって」と椅子を指す。
先陣を切って走っていったミンギュが、椅子を指で数えて一番先に座った。
残念ながら数え方を間違えたらしく、ミンハオに押されているけれど。
あーあ、と眺めながらセンターまでの花道を手を振りながら最後尾を歩く。
イヤモニを片方外すと、数歩先を歩いていたAが振り返って立ち止まり、僕の隣に並んだ。
「ジュニ何書いた?」
「それ言ったら意味ないでしょ?」
「オレ今日の朝までかかったんだ、全然書けなくて」
「昨日マネヒョンが『Aからまだ貰ってない』って怒ってたよ」
「こういうの苦手なんだよ」
「まあ僕も出したの昨日の夜遅くになってからだけど」
隣同士二つ空いていた席に座ると、いつも通りミンギュとスングァニが仕切り初めた。
初日の今日はヒョン達とAだ。
SG「僕とミンギュヒョンが読み手になったので先に読ませてもらったんですが、隠す気がある人と隠す気がない人の差が激しいですね」
MG「ではエスクプスさんから〜読んでいきますね〜」
とうとう始まったローリングペーパー。
笑いあり、涙……は無いけど苦情あり、そしてやっぱり笑いあり、怪文書あり。
一人目から会場は笑い声で包まれている。
MG「では最後の一人を読みますね」
スンチョリヒョンが「早く終わってくれ」と笑いながら、顔を半分だけ手で隠す。
「初めてあなたに出会ったとき、僕はもうこの人にだけでついて行けば良いんだなと感じました。
そこからほぼスンチョルとだけ過ごし、それを受け入れてくれたのも本当にうれしかったです。
まさか、ここまで長く一緒にいると思わなかったけど。
こっちに来て初めての友人であるスンチョル、あなたがいつまでも幸せに過ごせますように」
JH「A、これ隠す気あった?」
_「僕じゃないですよ」
SC「A……」
_「僕ではありません、違います」
どう考えてもAなのに、手を振って否定する。
少しだけ耳が赤いから照れてるんだろう。
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せの(プロフ) - 月さん» ありがとうございます! (2019年5月15日 16時) (レス) id: 3e57787c43 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - なんか、言葉の使い方が素敵過ぎます。 (2019年5月14日 23時) (レス) id: 609dad9df5 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - 神田ニエル。さん» ありがとうございます! (2019年5月13日 15時) (レス) id: 3e57787c43 (このIDを非表示/違反報告)
神田ニエル。 - シュアと夢主ちゃんの関係が素敵で禿げますw (2019年5月12日 0時) (レス) id: 4450166156 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - rinさん» ありがとうございます! (2019年5月11日 14時) (レス) id: fc9298decc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せの | 作成日時:2019年5月4日 20時