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KAY side
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「…無理して笑わないでよ…。」
DK「…っ…うぅ…」
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ソクミンの頭をそっとなでて
ゆっくり抱き寄せて
背中をとんとんと叩いてあげる。
顔が見えなくなった瞬間
ソクミンの感情が涙となってあふれ出した。
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ソクミンが泣いている間
僕はなにも言わずに
ただ抱き寄せて背中をさすっていた。
普段見ない彼の姿に
すこし驚きつつも
弱いところを見せてくれたことが
嬉しくも思っていた。
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いつも僕を気にかけてくれて
相談に乗ってくれて
元気づけてくれたのはソクミンだった。
練習生になる前からずっと。
それなのに僕は
ソクミンになにもできてなかった。
いつも彼の明るい笑顔に救われる
それだけだった。
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僕にもソクミンの力になれるかな。
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かといって
僕には気を利かせて
慰めてあげる語彙力もないし
いつも慰めてもらうほうで
…どう慰めていいかわからなかった。
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だから
しばらくの間ずっと
何も言わずに
ソクミンが泣き止むのを待った。
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DK「ぐすっ……はあっ…
…ごめんね、ケイ…」
「んー?…なんで謝るの」
DK「……もう、落ち着いた…」
「…そっか…よかった」
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すこし気まずそうに
うつむくソクミン。
…なにがあったか
聞いてもいいのかな…?
まだ、聞かないほうがいい…?
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「…新しいクラス、どう?
たのしくなりそう…?」
DK「え…あー…
まだ、わかんないや…」
「そうだよね…
僕もわからない…
…すこし憂鬱だよ…」
DK「…うん…」
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何か話さなきゃとおもったけど
そんなことしかいえなくて
なんだか逆効果だったかも…。
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DK「……今日ね、レコーディング
したんだ…。」
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すこし焦っていると
ソクミンがそう口を開いた。
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DK「…全然、うまくいかなかったの…。
もっと上手に歌いたいのに、っ…
僕の声なのに……思い通りにいかない…」
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ソクミンの思いは
すごくまっすぐで切実だった。
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だんご(プロフ) - fjさん» ご指摘ありがとうございます。訂正します! (2019年7月15日 23時) (レス) id: 22b276d96f (このIDを非表示/違反報告)
fj - 結婚はキョルホン(キョロン)ですよ (2019年7月15日 23時) (レス) id: d6bf8c490d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だんご | 作成日時:2019年6月21日 19時