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KAY side
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浮『うあああああ！！！！』
殺気立った顔で浮気相手はナイフを振りかざした。
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もう死んでもいい
そう諦めていても体は必死に生きようとする。
反射的にナイフを避け、端のほうへ逃げる。
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浮『てめぇ！！！』
再び振りかざされるナイフ。
追い詰められ、壁に身を寄せる。
もう無理だ･･･
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せめてもの思いで背中を向ける。
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『あああああっっ！！！！！』
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意識が飛びそうなほどの激痛が
背中に走る。
時間が経てば経つほど
熱く燃え上がるように傷口から血が流れ出る。
『はぁっ･･･はぁっ･･･』
息をするのも苦しい。
死んでしまったほうが楽だ。
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浮『ははっ･･･あーあ、やっちゃった』
母『っ････結････』
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浮気相手の狂った顔と
母親の焦った顔を見たのを最後に
僕は意識を手放した。
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『んっ････』
目を開けると、ひさしぶりに浴びる日の光と
真っ白な天井。
天国に来たのかと思った。
今までの真っ暗で狭い空間とは正反対の
真っ白な世界。
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知らない大人たちがなにか話しかけている。
聞こえるけど、頭がぼーっとして
理解できない。
ただただ、まぶしい日の光だけを
覚えている。
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近隣の住民たちが、ナイフで切り付けられた時の
僕の叫び声を聞いて、警察に通報したらしい。
母親と浮気相手は、そのまま警察に連れていかれた。
深く傷ついた背中。
肩甲骨のあたりにくっきりと傷跡が残った。
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怪我を治すため入院をしていたが
治療も終わり、児童養護施設に行くことになった。
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何も考えられない、何も感じられない。
防御の道具であった思考停止は
いつの間にか僕を支配した。
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まるで感情のない人形のように
ただ大人たちの言うことを聞いて
息をしているだけだった。
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だんご(プロフ) - もこさん» ありがとうございます；；そう言ってもらえると嬉しいです；； (2020年5月23日 19時) (
レス) id: 22b276d96f (このIDを非表示/違反報告)
もこ - いえいえ！楽しんで読ませてもらっています。好きです！ (2020年5月20日 21時) (レス) id: 29b5bff5d8 (このIDを非表示/違反報告)
だんご(プロフ) - もこさん» わ、ほんとですね…！ハンサンじゃなくてファンサンですよね()教えてくださりありがとうございます;; (2020年5月20日 7時) (レス) id: 089449a433 (このIDを非表示/違反報告)
もこ - 間違っていたら申し訳ないんですが最初のページの「幻想」ナムのハングル、幻の字が少し違う気がするのですが…。ここにハングル打とうと思ったらできませんでした。すみません。 (2020年5月19日 17時) (レス) id: 29b5bff5d8 (このIDを非表示/違反報告)
だんご(プロフ) - 3さん» わあ！初めまして！初コメありがとうございます；；控え目な感じ伝わっててよかったです；；これからもよろしくお願いします！ (2019年5月23日 22時) (レス) id: 22b276d96f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だんご | 作成日時：2019年5月10日 16時
