Episode9 ページ9
次の日。
まだ怠さの残る体で学校まで来た。
母には止められたが、熱も微熱程度だし大丈夫だと言い張り無理やり押しきった。
それに
(…学級委員が早々休んでちゃなんか言われそうだし。)
重い体で自分の席についた。
異変が起きたのは3限目の体育だった。
(やば、これ熱上がってる…。)
体は熱いし頭痛もする。
ふらふらする。
けれど、友達のいない私には、そんな異変に気づいてくれるような人もいない。
グラウンドの遠くで女子たちが会話をしている姿が見える。
次第にそれは歪んでいき、最後に感じたのは頬にあたる砂の感触と、
冷たい誰かの手の感触だった。
「んっ…。」
「お、起きたか。」
「…なんでビョン先生が。ってここ保健室…。」
目が覚めると白いベッドに消毒液の匂い。
そしてベッド脇の椅子には何故かビョン先生がいた。
「カン・A、お前体育の時グラウンドで倒れたんだぞ。まだ昨日の熱下がってないんだろ。なんで今日来た。」
「…関係無いでしょう、先生には。」
「あるに決まってるだろ！俺は…」
「副担任だから？」
「…そうだ。俺はカンの副担任だから責任がある。」
(責任…ね。)
「私前々から思ってたんですけど、先生ってどうしてそんなに私を気にするんですか。」
先生の目が少しだけ揺らいだ。
でもすぐにいつものような笑顔に戻り
「カンは大事な生徒なんだから、心配するのは当たり前だろう？」
教師として模範解答のような事を言うんだ。
「…良い迷惑ですね。」
「そういう性分なんだ。」
そう言って、また笑った。
______私はこの笑顔が嫌いだ。
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兎威(プロフ) - Reginaさん» ここで出た曲は、後々物語の鍵になる予定なので楽しみにして頂けると幸いです。ありがとうございます、期待に沿えるよう頑張ります！ (2020年6月1日 14時) (
レス) id: 68e231c4dc (このIDを非表示/違反報告)
Regina(プロフ) - 兎威さん» わぁああ！ひぐらし1番好きなアニメなので出てきた時テンション上がりました！！すごくいい歌ですよね！o(^-^)o更新頑張ってください〜！応援してますっ！ (2020年6月1日 11時) (レス) id: 8d9d451b49 (このIDを非表示/違反報告)
兎威(プロフ) - Reginaさん» コメントありがとうございます！恐悦至極です。その通り、ひぐらしのyouです！ (2020年6月1日 6時) (レス) id: 68e231c4dc (このIDを非表示/違反報告)
Regina(プロフ) - 初めまして！楽しく読まさせて頂いてます！もしかしてなんですけど、youってひぐらしの曲ですか…！？ (2020年6月1日 1時) (レス) id: 8d9d451b49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：兎威 | 作成日時：2020年1月25日 13時
