僕は日本人 5

207 ホシ ページ9

Aの地元、福岡に行ってどうだったか…

ﾎｼ｢最初は楽しみだった…Aがどんな所で、どんな人達に囲まれて生きてきたのか知ることが出来ると思って……ほ、ほら、俺らAのこと何も知らないから…｣

ﾃﾞｨﾉ｢楽しくなかったんですか?｣

ﾎｼ｢楽しくなかったわけじゃない、初めての日本で、初めて見る景色で、韓国と似てるところもあれば違うところも沢山あった｣

ｽﾝﾁｮﾙ｢色々学べたってことか?｣

ﾎｼ｢はい、それもあるけど…｣

ｽﾝﾁｮﾙ｢けど…??｣

ﾎｼ｢どこを見ても日本語なんです｣

ﾐﾝｷﾞｭ｢日本に行ったんだから日本語なのは普通じゃ…｣

ﾎｼ｢分かってる、俺もそこまでバカじゃないよ｣

あぁ、A怖かっただろうな…

ﾎｼ｢俺が日本に来た時と同じようにAが韓国に来た時を考えたんだ…何一つ言葉が分からない、右左どちらに行けば正しいのか、近くにいる人に声かけるにもどう伝えればいいのか全く分からなかった…Aは誰かに頼ろうにも頼れなかった状況だったんだなって思ったら何故か悲しくて、その時俺が助けてあげれたらって…｣

無意識に拳を作ってたみたいでジョンハニヒョンが優しく手をさすってきた

ﾊﾆ｢悔しかった。SEVENTEENになろうとしてるメンバーが真っ先に探すのは違うグループのメンバーだったから。元々俺らとAに壁があるのは分かってた、国籍も違うからそれは仕方がないと思ってたけど、Aがテヒョナの前では心を許してる姿を見たら俺もスニョアも改めてその距離の遠さを感じたんだ。｣

ﾄﾞｷﾞｮﾑ｢Aの家族とは会わなかったんですか?｣

ﾊﾆ｢会ったよ｣

ｽﾝｸﾞｧﾝ｢どんな人だったんですか?｣

ﾊﾆ｢話は出来なかった、でも凄く良い家族なのは伝わってきた｣

テヒョンイヒョンがこっそり見せてくれたAの家族写真

写真の中のAと俺らが見てるAの姿が違くてビックリしたのを覚えてる

ｼﾞｽ｢きっと暖かい家族なんだね｣

ﾊﾆ｢うん、でももう俺らが会うことは出来ない｣

ｽﾝｸﾞｧﾝ｢え…?｣

ﾎｼ｢っ、ヒョン…!!｣

ｼﾞｭﾝ｢どういうこと??｣

ｽﾝﾁｮﾙ｢まって、追いつけないんだけど｣

ﾊﾆ｢詳しくは俺らからは言えない。言うべきことじゃない。言えるとしたらAは不安定だ。前に進もうとしてるのは帰りの飛行機で分かった。でも1人じゃ無理、誰かがいないとどこかに行ってしまう。｣

ハニヒョンが一気に話すから皆動きが止まってるんだけど…

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