181 ページ33
どれくらい歩いたかな…
とりあえず母さん達が眠っているお墓に来た
昨日、テヒョンイヒョンに抱きしめられながら家族に掴んでほしくてお墓に手を伸ばしたあの時
僕の手を握ったのはスニョニヒョンだった
その時思ってしまった
待ってても来ないなら僕が行けばいいって
ほぼ毎日空を見て手を伸ばして悲しくなって泣いてる僕を母さんや父さん、兄ちゃんは待ってるんだ
友達だと思ってた人達は目の前からいなくなり
親戚には韓国に飛ばされ
言葉が分からない中で毎日生活して
コミュニケーションが取れない人達と練習する
毎日が辛い
もちろん辛いのは僕だけじゃないってことは分かってる
僕は弱いから
僕が作った音楽を届けるっていうテヒョンイヒョンとの約束をやぶることになるけど僕の優先順位は両親と兄ちゃんが1番なんだ
『待ってて…』
お墓に手を当て呟きその場を後にした
行き先も決めていない僕はまだ暗い道をゆっくり歩く
どうやって会いに行こう
ふと顔を上げると近くに海があることが分かった
最後に日の出でも見ようかな
そう思ったら自然と足はその方向にむいてた
さっきから携帯が震えてる
多分テヒョンイヒョン達だ
出るつもりないよ
ちゃんとメモにお別れを書いて出てきたから
ポケットから携帯を取り出し、通知を確認する前に電源を切った
海に着いて近くの階段に座る
何も遮るものがないから風邪が直にあたる
すごく寒い
ボーッと海を見てたら周りが少し明るくなってきた
日の出、もうすぐかな
ポケットに手を突っ込み体を小さくして待ってると少しずつ太陽が顔を覗かせた
『わぁ…』
日の出を見たのはいつぶりだろう
毎年家族で初日の出に行ってたけど今年は行っていない
海に映る太陽の光が綺麗に輝いて見える反面、燃えてるようにも見えた
火事みたい
無意識に足が海へと歩き出す
あの時兄ちゃんしか助けに行かなかった
僕も行ってれば助けられたかもしれないのに
ギラギラ光る太陽に近づこうと少しずつ前に進む
冷たい、寒いとかそういう感情はない
腰の位置まで進んだ時、少し大きめの波が来た
その波で僕はバランスを崩した
『く、ぁっ…』
息ができなくて苦しいけどやっと会える
母さん、父さん、兄ちゃん、今行くからね
そう心の中で呟き目を閉じた
○○｢っ!!A!!!!｣
遠くで誰かが自分を呼ぶ声には気づかずに
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1383人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さー(プロフ) - ちんちゃさん» コメントありがとうございます!!ゆうたくん出してみたいのですがNCT曲聴くくらいであまり分からないので調べてみますね(^^)この時期はまだルーキーズだと思います!!ww (2019年10月20日 1時) (
レス) id: 8dc79320d4 (このIDを非表示/違反報告)
ちんちゃ - 何回読んでも泣けます... 韓国の日本人アイドルで、nct127のユウタさんを登場させて欲しいですね、、！まだこの時はデビューしてないのかな、？？あっ色々勝手にすいません!! (2019年10月19日 9時) (レス) id: b2ae30b79b (このIDを非表示/違反報告)
さー(プロフ) - ろんりーさん» わ〜とても嬉しいです、ありがとうございます!!ものすごく遅いですが続けるつもりではいるので頑張ります!! (2019年10月6日 2時) (レス) id: 8dc79320d4 (このIDを非表示/違反報告)
ろんりー(プロフ) - とても面白くて何度も読み返しています。更新これからも頑張ってください！！ (2019年10月2日 1時) (レス) id: 048debb475 (このIDを非表示/違反報告)
さー(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます！！これからも頑張ります！！ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 8dc79320d4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さー
| 作成日時：2019年1月9日 0時
