僕は日本人 3

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誰かヒョンが作ってくれたお粥は見た目も味も日本に寄せてくれてた

食欲がなかった僕はそれをゆっくり食べてた

日本で僕が風邪を引いた時、母さんもお粥を作ってくれてたな…

兄ちゃんもずっと一緒にいてくれたし、父さんも仕事から帰ってきてどんなに疲れてても僕の様子を見に来てくれてた

…ものすごく会いたい

僕の頭と心の中にしかいない家族に会いたいとどんなに願ってももう会えない

会えないと分かってるのに直接「ずっとそばにいる」って言ってほしい

風邪をひいてしまってる今は尚更寂しくて気づいたら涙が出てた

涙を流す僕に気づいたヒョン達は言葉が分からないからどうしたらいいのか分からない感じ

雰囲気からして手作り料理を食べるのは久々だって伝わってきてた

皆で楽しく食べる夕飯の雰囲気を僕は、僕の諸事情でぶち壊しにしてしまった

家族に会いたいけど、僕のせいでこの空気にしてしまってヒョン達に申し訳ない

この場から離れたい

バンタンのヒョン達や朝、大泣きして取り乱した奴が言うのもなんだけど、家族を失ってから感情をほぼ表に出してこなかったから今泣いてる姿をあまり見られたくない

でもなかなかここから抜け出せるタイミングが見つからない

頭も痛いし、まだ若干身体もだるい

どうしよう…

そう思ってるとスンチョリヒョンが僕に何か聞いてきた

頭の中はほぼ家族とヒョン達に申し訳ない気持ちで支配されてたから何を聞いてきたか分からない、とりあえず首を振った

そしたらスンチョリヒョンは僕を抱え、僕が今お邪魔してる6人部屋へと移動した

部屋についてから気づいた、ウォヌヒョンがついて来てる

ｽﾝﾁｮﾙ「A『携帯:どうした?何かあった?』」

二段ベッドの下の方に僕を座らせるとベッドの前に僕と向かい合うようにしゃがみ込み僕の手を握りながら携帯でそう聞いてきた

もう会えない家族に会いたくて涙が出たなんて言いたくない

『っ…』

ｳｫﾇ「さっき家族って言ってたんじゃないんですか?」

ｽﾝﾁｮﾙ「あぁそうだな…A、가족을 만나고 싶어 했어 (家族に会いたくなったの)?」

『マ、マンナゴシポ…?』

なに?マンナゴシポってなに…

『テヒョニ、ヒョン…っ』

ヒョンなら日本語で話してくれる

ｽﾝﾁｮﾙ「テヒョナに会いたいの?」

ｳｫﾇ「親戚って前に言ってましたね、家族も同然か」

ｽﾝﾁｮﾙ「A『携帯:テヒョナは忙しくてすぐには会えない、ヒョンが連絡入れとくから熱が下がったら会いに行こう』」

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