僕は日本人

34 ユンギ ページ35

作業中、ナムに渡してた楽譜をまだ受け取ってないことに気づいた

次のカムバ曲の一部の音に納得がいかなくて相談してたんだ

リビングで何か話してるあいつらを素通りしてナムとテヒョナの部屋に来た

チラッと部屋を見渡すとベッドにライアンと混ざってさっきの男の子がいることに気づいた

楽譜どこだ?

ナムの机の上を見るけど、本や紙で見事に散らかっている

仕方ねぇな、探すか

とりあえず1番上にあった楽譜を見る

おっこれじゃね?ラッキーすぐ見つかった

ん?何だこれ、楽譜に付箋が貼ってある

あいつわざわざ日本語で書いたのか?

日本デビューするからその練習とか?

いや、そんなめんどくせぇことすんなよ…

にしても書き慣れてねぇか?

ナムが書く日本語の文字にしては上手い気がする

別にナムの字が汚ぇとかそういう意味じゃない

じゃぁ誰がこれを?

この宿舎で1番日本語を話せるのはナムとテヒョナだ

テヒョナは作曲しないし、これはナムの字じゃない

だとしたらそこにいる男の子が…?

とりあえず書いてあることが気になるし作業部屋で聞いてみよう

楽譜片手に部屋に戻り携帯で日本語を韓国語に訳しながらパソコンで修正された部分を書き込んでいく

ﾕﾝｷﾞ「多分こういう事だよな」

〜〜♩〜♬

再生ボタンを押し聴いてみると悩んでた部分も改善されスッと耳に音が入ってきた

ﾕﾝｷﾞ「まじかよ…」

あの子は曲が作れるのか?

見た感じ結構幼そうだけど?

しかもあの部屋には曲を作る機材はないから楽譜見ただけで修正したことになる

俺はさっきの部屋に戻り男の子に話しかける

ﾕﾝｷﾞ「おい」

俺から人に話しかけるのはほぼないから今の自分の行動に自分でも驚く

ﾕﾝｷﾞ「お前日本人か?」

「ミ、ミアネヨ…」

日本人か聞いただけなのに謝られた

ﾕﾝｷﾞ「何で謝ってんだ?」

下を向く男の子、若干手が震えてる

俺そんなに怖いか?

あぁもし日本人なら韓国語が分からない可能性があるな

携帯で翻訳を見せようと男の子の腕を掴んだけど拒否られる

もしかしてこいつ俺と一緒か…?

玄関に見に行った時テヒョナにしがみついて何かに怯えてる感じだった

翻訳を見せるのをやめ、音声で聞かせた

ﾕﾝｷﾞ「おい『携帯:曲作るの好きか?』」

( ˙-˙)へ…? …( ﾟｰﾟ)( ｡_｡)ｳﾝ

男の子の動きが止まり、控えめに頷いた

ﾕﾝｷﾞ『携帯:俺も曲作るんだ、一緒に作るか?』

様子を伺いながら男の子に手を差し伸べると中指を掴まれた

何だこいつw

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