僕は日本人

18 テテ ページ19

祖母「Aくん、屋根には登っちゃダメ」

屋根を指さしたあと手でバツを作って男の子に話すお婆ちゃん

(( '-' ≡ '-' ))ﾌﾘﾌﾘ

男の子は表情一つ変えずに首を振るだけ

ん?この子は耳が聞こえないのかな?

ﾃﾃ「お爺ちゃん、この子は耳が聞こえないの?」

祖父「聞こえるぞ」

あぁそっか、さっき呼んだ時反応したな

ﾃﾃ「でも話さないし表情も変わらないよ」

祖父「それは韓国語が分からないからだよ」

ﾃﾃ「えっそうなの?!」

祖父「日本から来って言っただろ?」

ﾃﾃ「日本に住んでて帰ってきたのかと思った!!だってパッと見韓国人だよ?!」

祖父「よく見てみな、ジェスチャーで伝えてるんだ」

お爺ちゃんがそう言うからお婆ちゃんの方を見ると話しながらもジェスチャーで教えてた

ﾃﾃ「あぁホントだ…表情が変わらないのは何で?」

祖父「それは色々あってな、後で教えるよ、テヒョナにも力になってほしい」

ﾃﾃ「分かった〜」

祖母「屋根は、危ない。怪我しちゃうよ」

(( '-' ≡ '-' ))ﾌﾘﾌﾘ

お婆ちゃんが何度伝えても首を振る男の子

祖母「困ったわ…理解してくれない」

祖父「部屋で空を見てたのにどうして屋根に行ったんだ?」

ﾃﾃ「空が好きなの?」

祖父「色々あるんだけどAは空を見るのが好きなんだ」

その色々が気になるんだけど後で話してくれるらしいから今は我慢しとこう

そういえば部屋で見た時手伸ばしてたな

何か掴みたかったのかな

ﾃﾃ「お婆ちゃん!!ちょっとこの子と出かけてくる!!」

祖母「え?大丈夫なのかい?」

ﾃﾃ「うん!!」

男の子の手を取ると少し拒否られた

悲しい

祖母「Aくん、この人はお婆ちゃんの孫だよ」

( ˙-˙)?

そうだ!!日本デビューするから最近日本語の勉強をしてるんだ!!

日本語を使えるチャンスだ〜!!

僕は男の子の前にしゃがみ目線を合わせた

ﾃﾃ『あ〜孫〜…孫です』

えっ伝わったかな

( ﾟｰﾟ)( ｡_｡)( ﾟｰﾟ)( ｡_｡)ｳﾝｳﾝ

伝わったのか頷いてくれた

良かった〜

ハイっと手を差し出すとじっと見るだけ

携帯の翻訳機能で『お兄ちゃんと出かけよう』と見せると控えめに握ってくれた

可愛すぎるんだけど…

祖母「テヒョナ、大丈夫なのかい?」

ﾃﾃ「うん、暗くなる前に帰ってくるよ!!」

祖父「あまり遠くに行くなよ?お前も芸能人だしその子も慣れてないんだから」

ﾃﾃ「は〜い任せて〜」

空を見るのが好きなら僕の秘密の場所に連れて行ってあげよう!!

なんだかワクワクするなぁ〜

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