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あれから一週間。
食堂の前の休憩スペースでソクミンくんを待っていると、騒がしい集団がぞろぞろやってきた。
聞き覚えのある声がして、思わず見つからないように下を向いた。
「あれ一年の子じゃない?」
「スニョンが辞めさせた子でしょ?」
「辞めさせちゃったの?」
「ついていけてなかったもんね。」
という声が聞きたくなくても聞こえてきて、悔しくて泣きそうになる。
早くみんな食堂入って。
早く来てソクミンくん。
「元気?」
見上げるとクォン先輩が立っていた。
後ろでサークルの人たちが遠巻きにこちらをみている。
なかにはクスクス笑っている人もいる。
DK「Aちゃーーんお待た、…先輩おつかれさまです!」
勢いよく立ってソクミンくんの腕を引っ張り、食堂とは反対側に行く。
DK「ど、どうしたの?食べないの?水曜日のメニュー楽しみにしてたじゃん」
『売店で買って食べる!!』
DK「スニョン先輩と話してたの?」
『意味わかんないの、元気?って。」
DK「辞めた子心配してただけじゃなくて?」
あ、そうだ。ソクミンくんたちには自分から辞めたって言ったんだ。
『そうなんだけど…もう近づきたくない。』
DK「あんなに憧れてたのに。」
あんなに憧れてたのに。
自分のせいで憧れが変わってしまったのが悲しいんだ。
DK「いまでも先輩の振りで踊ってるのに。」
『もう、好きじゃない。』
私はまた自分に嘘を重ねた。
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bonpom(プロフ) - ss17さん» 彼の暴走、突っ込んで頂けて嬉しいです!笑 最後まで楽しんで頂けるように頑張ります! (1月16日 0時) (レス) id: 31a637afc2 (このIDを非表示/違反報告)
ss17(プロフ) - 違う!!そうじゃない!!!と叫びました笑笑 (1月14日 13時) (レス) @page19 id: 201cd60e21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:bonpom | 作成日時:2024年1月11日 23時