155cm【SEVENTEEN】part2 (ページ8)

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兄と話した後、気持ちはいくらか軽くなったようにも感じた。

もちろん、私が最低なことをした事実は変わりないし、自分だけの力でデビューする、という目標を自分自身で捨てるというバカみたいなことをしたのもわかってる。

でも、兄の優しさが身に染みて、重さを半分背負ってくれたような気がしていた。

兄と一緒なら、乗り越えられるって。

暗く沈んだ心がまた、希望を取り戻した。

ソウルに戻ってから、メンバーにはすごく心配された。

特にジヨンとハユンは、練習生だった私が自分から釜山に戻ることなんて一度もなかったと知っているから、細かいところまで問い詰めてきた。

一度人に頼ってみると、二度目はもっと簡単だ。

私はメンバーに、全ての気持ち、感情、そしてこれからのことを話した。

「これからはもっと努力する。話題性以外の理由、私の曲じゃないとダメな理由を見つけられるように。私の曲が、誰かの好きな曲になるように。ちゃんと、みんなのリーダーも頑張るから、その、よろしく。」

私が話し終わった後、メンバーの反応は様々だった。

考え込んでいるハユンやミンソン、オンニー！っと抱きついてくる(すぐにかわした)千笑とアリン、目に涙を溜めるジヨン。

その場にいるみんな、同じことを思っていた。

もう、私たちは家族なんだな。

まだ名前も付かない私たち6人だったけど、確実にお互いを大切に思い始めていたんだ。

デビュー曲は、結局私が作った曲を元に、全体を外部と仕上げることで話がまとまった。

複雑な気持ちと罪悪感は、きっと一生消えることはないと思う。

けれど、そんなこと言っている暇なんてなかった。

私がタイトル曲と収録曲、計3曲を完成させるまでにかけていい時間は約1ヶ月半。

今までの練習用の曲と違い、アルバムにも入る正式な曲というだけあって、審査も厳しい。

何よりの問題はテーマだった。

説明されたのは、タイトル曲は、耳にのこるようなポップなラブソング。

収録曲は、私に一任すると。

まさかそこまで任せてもらえるとは想像もしていなかったので、ものすごく嬉しい。

が、私はポップなラブソングなんて作ったことがない。

ましてや、恋愛なんてする暇も興味もあまりなかった。

デビュー初期に頭を抱えていた兄の気持ちが、同じ年代、境遇になりようやく理解できる。