155cm【SEVENTEEN】part2 (ページ3)

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「よろしくお願いします。」

ことが進むの早いもので、3学期の始まる頃、私は高校を中退し、ソウルへと戻った。

小さい会社だから宿舎も前とは比べ物にならないほど小さくて古い。

ビルも小さいし、練習設備も整っているとは言えない。

練習生のレベルももちろん大手ほど高くはない。

それでも、必死に練習し続けた。

1人で、周りの誰よりも長く、質の良い練習を。

周りの練習生は何人か私がウジの妹だと知っているようだったけど、話しかけられることも特になかった。

高校でもそうだったし、私は結構見た目が怖いのかもしれない。

友達を作りに来たのが目的ではなかったし、デビューの前に仲良くなれればそれで良いと思っていたから何かすることもないけれど。

上達はそれなりに感じていたし、何より前より楽しさを感じながら練習できたから、睡眠時間が短くたって辛さを感じることもなくて。

そんなふうにひとりで黙々と練習すること約3ヶ月、学年で言えば高校3年生になる月。

私は月末評価で常にトップを取るようになっていた。

元々周りのレベルややる気が低かったというのも順位に影響したんだと思う。

だから別に嬉しさを感じることもなかったし、努力のためのステップくらいにしか思わなかったけど。

周りに大手から移籍してきた子は何人かいたけど、その子達も小さい会社で簡単に順位をとれてしまい、努力を忘れているみたいだった。

そんな時に舞い降りてきたのが、新グループのデビュー計画の話。

これが最後のチャンスだろうなと思った。

それから正直、絶対デビューできると思った。

だって自分から言うことじゃないけど、私は周りよりレベルが高いから。

「おめでとう、イジウン練習生。デビューチームへの加入が決まったよ。」

予想通り、数日後、私はデビュー組への加入を告げられた。

チームに入るメンバーとしては1人目。

2回目の練習生になって4ヶ月、初めて練習生になった時から2年。

2021年、17歳の春だった。