155cm【SEVENTEEN】part2 (ページ16)

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言葉が何度も浮かんでは、喉の辺りが苦しくなって戻っていく。

なかなか話し出せない私の背中を、兄がそっと手で押した。

衝動的に、言葉が口をついて出た。

「ごめんっ。」

ここまでデビューのために準備してきたものを台無しにして。

みんなを不安にさせて。

またやり直させて。

私だけチャンスを掴めなくて。

リーダーを果たせなくて。

「ほんとに、ごめん。」

「みんなと、デビューできなくて、、、」

二言だけで十分だった。

誰もが覚悟していたこと、信じたくなかったこと、現実になったこと。

私に覆い被さるメンバーたちに、今までで1番温かみを感じた。

大好きな、大好きなみんな。

私も含めて家族だと胸を張ることはもうできないんだろう。

SiLiusは、4人組になってしまった。

そう思うとより一層涙が溢れた。

みんなと長い長い間、言葉を交わすこともなく泣いた。

今はまだ、立ち直ることなんてできないのかもしれない。

私はこれからも、後悔し続けるのかもしれない。

だけど、過去の自分は今の自分を作っているとも言うでしょう。

こんなにたくさん辛いことを経験したのだから、抱えきれないくらいの幸せがやってくるはずだ。

これから先に何が起こるかなんてわからないけど、私なら乗り越えられる。

そう思った。

みんなが泣きつかれた頃、扉の前で兄が困惑したように立ち尽くしているのがわかった。

「だまって。」

恥ずかしさから、そんな突拍子もない言葉を投げつけた。

兄は何一つ言葉にしていないと言うのに。

ありがとう、オッパ。

ほんとはそう思ってたけど、伝えるのはやめておく。

それが、私たちにはちょうどいい。