155cm【SEVENTEEN】part2 (ページ15)

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みんなの顔をどうやって見ようか、どうやって伝えようかと考えながら開いた宿舎の扉は、石のように重かった。

ドアの音に、私が帰ってきたのだとわかったメンバーがそれぞれの部屋から出てくる。

「ジウナ！」

「オンニ〜」

4人の顔を見た瞬間、私はその場に崩れ落ちてしまった。

声を上げることもできずにただただその場で涙を流す。

開いた扉から吹き込む風の暖かさとは反対に、私たちの間には緊張した空気が流れる。

みんなが、心配して寄ってきてくれるのがわかる。

初めてのメンバーであり、友達であり、家族だったみんな。

自分がデビューができないという事実より、みんなとはもうデビューできないという現実が悲しくてたまらなかった。

顔を上げず、子供のように泣きじゃくる私の周りを、メンバーが囲んで慰めてくれる。

今はその慰めさえ、悲しさを増す要素になってしまう。

みんなは何か悪い知らせだと察しているみたいで、何も聞いてはこなかった。

「ジウナ、何があったのか話せそう？」

しばらくして、私の涙が止まった時。

恥ずかしくて、申し訳なくて、悲しくて、リーダーとして不甲斐なくて。

みんなに対して何も言えずにいる私に、ハユンが問いかける。

こんなこと、言えるわけない。

長い間目指し続けたデビューが近づき、明るいことだけ待ち受けていると思っていたのに。

「誰になら話せそう？」

そんなジヨンの問いかけに、私は思考を巡らせる。

1番初めに両親の顔が思い浮かんだが、誰よりも言えないだろうとかぶりを振る。

友達、ハナやドユン、シウなら言えるだろうか。

ハナは私を神格化してる節がある。

恥ずかしくて言えないだろう。

ドユンは忙しいから論外だし、シウとは連絡をとっていない。

初めから、1人しかいなかった。

私が誰より頼りにしている人、私を誰より理解している人。

「恥ずかしくて話せねえとか思ってんだろ、どうせ。」

「はぁ！？」

思い浮かんだ途端に後ろから聞こえてきた本人の声に驚き、振り返りながらありえないほどの大声を出す。

すぐに口を手で覆い、顔を元に戻した。

メンバーが、その表情とは裏腹に明るくピースをかましていた。

「うるさい。俺と2人で話すのか、ここで話すのか、どっちがいい。」

「、、どうせみんなにも言うことだから。」

決意を固めた私に、兄はそうか。とだけ言い私の言葉を待った。