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複数の声がして、先輩たちが戻ってきたのだろうとスマホを見ると時刻は3時を回るところだった。
練習生は、3時まで練習をするんだ。
明日は休日だから、朝の8時出社のはず。
レッスンは12時までのはずだから、深夜まで残り自主練をしてきたのだろうか。
ｶﾄｯ
枕元に置かれたスマホを見ると、カトクから通知が来ている。
オッパ入社したって聞いた。明日から頑張れよ。
愛情表現をあまりしない兄からの短いメッセージ。
けれど、私の中で覚悟が決まったような気がした。
自分ありがとう。頑張る
もう後戻りはできない。やれるとこまでやってみよう。
他の子達のように、絶対にアイドルになりたいと、強い意志があって来たわけじゃない。
だけど、音楽が大好きな気持ちだけは誰にも負けない自信があった。
明日に備えて少しでも眠ろうと、目を閉じると、いくつものメロディが思い浮かぶ。
作詞作曲をしている兄の影響で、私もだんだん曲作りに興味を持つようになり、独学で初めてみたのが中学2年生の夏休み。
とても人に見せられるような曲ができたことはないけど、曲作りは楽しかった。
例えば、もしも私がデビューすることになったら。
私は兄のように、作曲に携わることができるんだろうか。
いつか日本で見た兄たちの姿のように、数万人もの観客に囲まれた大きな舞台で。
世界の中心のような、その場所で。
輝くことができるんだろうか。
大好きなメンバーと、自分の作った大切な歌を、大切なペンとともに歌うことが、できるんだろうか。
夢のような情景を想像していると、不思議と明日への活力が湧いてくる。
兄も越えてきた険しい道のり。
先の見えないその暗闇に飲み込まれる不安。
数えきれないほど多く、抱えきれないほど大きな障害の数々を思うと心配になるけれど。
それでも大丈夫、きっと乗り越えられる。
私なら大丈夫。
自分に言い聞かせるように、不安を押さえつけるように頭の中でそう反芻する。
この時間まで眠りにつかなかったツケが回ってきたのか、段々と睡魔が襲ってきた。
あれ、アラーム、何時だっけ。ちゃんとかけたっけ。
揺れ動く私の思考を無視するように意識は離れていった。
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千笑 - お待たせいたしました。更新を再開させていただきます。 (2023年1月9日 13時) (
レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - いつも小説を楽しんでいただいてる皆様へ。作者の千笑です。私情により、ログインすることができなくなってしまったため、長期間更新ができないかもしれません。申し訳ありません。状況が改善した時にまたお伝えします。 (2022年12月28日 21時) (レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
Kokuma(プロフ) - めちゃめちゃ好みです！続きが楽しみです。 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 9eeff62ceb (このIDを非表示/違反報告)
こまり(プロフ) - まさかの展開すぎてびっくりしてます。続き気になります！更新頑張ってください！ (2022年12月7日 23時) (レス) @page38 id: e86bc2c528 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 前々から読ませていただいているのですが、読んでてすごく引き込まれるし、読むたびに続きが気になってしょうがなかなってしまいます！！むちゃむちゃ好きです！！いつも更新ありがとうございます‥！！ (2022年12月7日 0時) (レス) id: 6864ce5b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千笑 | 作成日時：2022年10月31日 10時
