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ソウル市内にある会社にたどり着くと、受付で名前と用件を告げる。
同期に当たる他の練習生が来るまで待つように言われ、肌寒いロビーで温かいコーヒー牛乳を飲んで待つ。
やがて1人、また1人と練習生が集まりだす。
今期に入社する練習生は、私を含め10人ほど。
中学生になったばかりの子から高校3年生までで、私と同い年の同期は4人。
女の子はハユンとジヨン、男の子はドユンとシウ。
ドユンは小さな事務所から移籍してきたそうで、他の3人は私と同じ練習生一年生。
荷物をロッカーに預けるように指示され、まずは練習室に挨拶に行くことに。
土曜日の午後である今は、30人ほどの練習生が全員会社にいるため、顔合わせをするそうだ。
皆緊張した面持ちで歩き、大きな声で挨拶をしてから練習室に入った。
スタッフさんらしき人に促され、1人ずつ自己紹介をする。
中には小学生もいて、夢を追っていてすごいなあなんて他人事のように考えた。
ダメ元で受かってしまった私とは大違いだ。
隣の子が緊張しつつも自己紹介を終え、拍手が鳴り止む。
「イ・ジウン、03年生です。釜山から来ました。特技はクラリネット、歌うことです。よろしくお願いします。」
礼をすれば拍手が起こり、学校みたいだなという感想を抱く。
初日の今日は顔合わせの後、練習生の生活やルールについて説明を受け、その後は新しく家となる宿舎で荷解きをした。
同室はハユンとジヨンで少し安心する。
ハユンとは同じ高校でもあり、新生活を送る上では心強い。
ジヨンはお喋りで、私とハユンに対しオーデションがどうだったのか、憧れのアイドルは誰か、どんなふうにデビューしたいかなど途切れることなく話し続けた。
ハユンはそれはもう顔面が整っていて白く、背も高い。
下校中にスカウトされて入社したらしく、顔面の良さにも納得だ。
私は自分から話すタイプではないし、話を聞くことのほうが好きなのでジヨンの相手はハユンに任せて着々と荷物を片付ける。
宿舎はマンションを2部屋借りていて、合計で個室が6部屋、リビング、キッチン、シャワー、トイレという共有スペースが二つずつで成り立っている。
女子だからか、はたまた会社に余裕ができたからなのか、兄が練習生だった時より遥かにいい環境のようだった。
コンビニで買った夕食をみんなで食べ、シャワーを浴びて眠りにつく。
興奮、不安、期待。
様々な感情が入り混じりなかなか眠りにつけずにいると、玄関のドアが開いた。
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千笑 - お待たせいたしました。更新を再開させていただきます。 (2023年1月9日 13時) (レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - いつも小説を楽しんでいただいてる皆様へ。作者の千笑です。私情により、ログインすることができなくなってしまったため、長期間更新ができないかもしれません。申し訳ありません。状況が改善した時にまたお伝えします。 (2022年12月28日 21時) (レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
Kokuma(プロフ) - めちゃめちゃ好みです!続きが楽しみです。 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 9eeff62ceb (このIDを非表示/違反報告)
こまり(プロフ) - まさかの展開すぎてびっくりしてます。続き気になります!更新頑張ってください! (2022年12月7日 23時) (レス) @page38 id: e86bc2c528 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 前々から読ませていただいているのですが、読んでてすごく引き込まれるし、読むたびに続きが気になってしょうがなかなってしまいます!!むちゃむちゃ好きです!!いつも更新ありがとうございます‥!! (2022年12月7日 0時) (レス) id: 6864ce5b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千笑 | 作成日時:2022年10月31日 10時