155cm【SEVENTEEN】

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前に1人で飛び出した時とは違い、今度は2人が横にいる。

3人揃って、何年振りかのブランコに乗りいろんな話をした。

練習生しててなにが辛かったかとか、地元のあんなものが食べたいとか。

他愛もないどうでもいいような話だけど、何より楽しい時間を過ごせた。

そうして小一時間話していると、だんだんと3人とも寒くなってくる。

と、同時になんだか怖くなってくる。

逃げて、クビになったりしたら？ここで夢を諦めなきゃなの？

隣を見れば、2人も同じことを考えているような顔をしていて。

「､､､戻ろうか。」

「「うん」」

こそこそと見つからないように帰ったものの、ドユンに見つかり拗ねられた。



















幸せと不幸は交互にやってくるなんて、信じたくはなかったけれど。

普段と違い、個人とグループで貼り出された結果表。

グループに関しては8組中3位で特に言うこともないのだが、個人のジヨンの順位が問題だった。

ジヨン自身も予測はしていたようだが、最下位とはあまりにも酷ではないか。

ハユン、私はどちらも成績がいい方で、私は作曲性を褒められ総合2位という結果になった。

だからこそ、ジヨンが責任感を感じているのは明白だ。

「ジヨン、」

呼びかけるとジヨンが振り向いた。

その顔を見て、私は催眠が解けたかのような錯覚に陥った。

ジヨンは笑みを浮かべていた。

「大丈夫。やり切ったって、思ってるんだ。」

もう、あれ以上努力なんてできなかったから。

そう告げたジヨンは今までで1番すっきりとした表情をしていて、正直ほっとした。

そう、呑気に思えたのもそこまでで。

「ジヨナ、ちょっと。」

社員さんがジヨンを呼び出し、通称裁判所と呼ばれる部屋に招き入れた。

裁判所と呼ばれているのはなぜか。

実は、練習生はあの部屋でデビュー、移籍、クビを宣告されるからだ。

今のジヨンの状況を見れば、前二つでないことは明確だった。

嘘、どうして、なんで。

そんな疑問ばかりが頭を駆け巡り、涙が滲んできた。

“みて、泣きそうなんじゃない？ㅋㅋ”

“そりゃそうよ、だってあの子確実にクビじゃん。”

“いい気味。1人でいるほうがお似合いだし。”

今年に入ってからあまり感じずにいられた、悪意のある視線を全身で感じる。

早く練習室から出ないとおかしくなってしまう気がして、練習室を飛び出した。

裁判所の前まで行くと、ちょうどジヨンとスタッフさんが出てくる。

なにも、言わないで欲しい。

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