91 土蜘蛛(3) ページ41
京「あーぁ、人間いっぱい逃がしちゃったぁ。
まぁいいか。君達を倒したら後からゆっくり処分できるし。」
そういって、遊園地で会った以来の…京本と名乗った青年と再会した。
そしてその背後には…松村くん。今日もあまり言葉を発することはなく、私たちの様子を静観しているようだ。
目「お客さんの避難がなんとか済んで良かった…。
Aちゃんはどこだ…
…っ!…あ、あそこ…?」
そう言って辺りを見渡していた蓮くんが、2階席最後方に拘束されている私の姿を認識すると9人が全員こちらの方を向いて
向「Aちゃん!捕まっとる…?
大丈夫か!?」
康二くんが目を丸くして黒い翼を出し、真っ先にこちらに飛んできてくれようとする。
ジ「おーっと、ちょっと待った〜!
そう簡単に離してやるわけには行かないよぉ?」
するとジェシーと名乗った人は人差し指を飛んでくる康二くんの方へ向けると
どこからともなく出てきた白い糸が壁に張り巡らされ、クモの巣に囚われるように康二くんも捕まってしまった。
佐「こーじ!?あの糸…土蜘蛛か?
六石会の仲間か…!」
向「くそ、なんやこの糸!?
全然切れへん…!」
渡「ふっか、さっきの火で焼き切れねぇの?」
深「今やってるけど…」
そう言うと、康二くんに絡まる糸に火の玉が近づくけど全然切れる気配がない。
渡「じゃあ俺が。」
そう言って糸を包み込むように氷の結晶が現れるけど、糸が切れないまま氷は砕けていく。
佐「もぉうざったいなぁ!俺が切りに行く!」
なかなか糸が切れない様子を見ていても立ってもいられなくなった様子の佐久間くんが、ぴょーんと驚異的な跳躍力でかまいたちの姿に変化すると同時に糸に斬りかかっていった。
ガキンッ!
佐「んんっ?硬ーっ!!?」
佐久間くんは糸を全く斬ることが出来ないどころか弾かれて明後日の方向へ飛ばされてしまった。
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作者名:fu-ma | 作成日時:2022年5月27日 11時