◇ ページ7
「無事でよかった！」
そう言ってにっこにこで迎えてくれたのは、もちろん付き人の相葉さん。
「翔ちゃんったら」
「黙れ」
「うぐ、」
私が言えることじゃないけど、
急所に何のためらいもなく決めた帝王は、
乗れ、って未だ動けなくなってる相葉さんを無残にも後部座席に突っ込んで。
ほら、って私には助手席の扉を開けた。
もしかして、帝王なりに無事でよかったって言ってるのか？
と思うことにして笑い返して乗り込んだ。
だって松本社長と奥様が見てるんだもん。
・
「お前さ、少しは俺の妻だって自覚持てば？」
『は？持ってるんですけど』
相葉さんを送った後の車の中では安定してこんなだったけど。
「靴ぶん投げて追手振り切るとか女捨ててんじゃねーかよ」
『な、』
黙っておけば次から次へとむかつくこと言ってくるし！
何か言い返そうと口を開こうとしたら、
「今から新しい靴買ってやるから、」
『は？』
「女はそういうの喜ぶんじゃねーの？買い物」
いや、うれしいけど、
なんか買ってくれるっぽいし嬉しいんだけど...。
「櫻井様、お待ちしておりました」
「あぁ、」
「そちらが奥様ですか？噂はかねがね...」
『初めまして』
こういうやり取りが、あんまり好きじゃないし、
今日はただでさえ普通じゃないことが起きてちょっと疲れてんのに...察してよ帝王野郎。
「奥様は大変優美な雰囲気ですのでこちらの靴はいかがでしょう」
「A、」
ちょいちょいと手招きされて、ソファーに座るよう促されるので従う。
何このソファー、めっちゃふっかふかで座り心地最高なんだけど！って決して表情には出さず、心の中でその幸せをかみしめていたら、
『っ、』
何のためらいもなく、帝王が私の足元にしゃがみ込んで、
松本社長が臨時で手配してくれた靴を脱がして、お店の人が出してきた靴を足に通す。
なんか、こうして黙ってると本当に顔はかっこいいから、
王子様さながらで。
そんな王子様に靴を履かせてもらってる私も、なんだかお姫様みたい、
とか、似合わないメルヘンチックな思考になっちゃうくらい、
とりあえず帝王のその行動に驚いた。
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あきんこ(プロフ) - mikkyさん» いつもありがとうございます(*´艸`*)最高に楽しんでいただけてビックリ＆とっても嬉しいです！お互い意識し合って照れちゃう二人を目標に書いてます（笑）お楽しみに(*^-^*) (2019年10月1日 19時) (
レス) id: 27a3d26bce (このIDを非表示/違反報告)
あきんこ(プロフ) - いくさん» 初めまして！楽しんでいただけて光栄です(*´▽｀*)続きも頑張ってます！ (2019年10月1日 19時) (レス) id: 27a3d26bce (このIDを非表示/違反報告)
あきんこ(プロフ) - 桃子さん» 初めましてのコメントありがとうございます！好きと言っていただけてとてもうれしいです！頑張ります！ゆっくりですが、これからも見守っていただけると嬉しいです(*´艸`*) (2019年10月1日 19時) (レス) id: 27a3d26bce (このIDを非表示/違反報告)
あきんこ(プロフ) - 翔成さん» コメントありがとうございます！翔成さんに背中を押していただいて続編書き始めました、とっても書いている身としてはドッキドキですが、意外と奥様は冷静で鈍感です（笑）とってもローペースですが、楽しんでいただけたらと思います！ (2019年10月1日 19時) (レス) id: 27a3d26bce (このIDを非表示/違反報告)
mikky(プロフ) - 続編ありがとうございます！もう最高に楽しみながら読んでいます。（笑）奥さんが照れて技をかけている姿見てみたいです...。（笑）またの更新待ってます^ ^ (2019年9月13日 1時) (レス) id: fd56c0dfc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきんこ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=akinko0125
作成日時：2019年9月11日 15時
