世界のバグ【ヒロアカ】 (ページ12)

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11話ページ12

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『…んー、疲れた』

真っ白な空間で、ぐいーと伸びをする。

なかなか意義のある人生だった。

知りたかったことも結構知れたし…嘘吐かれたのはイラッとしたけど。

『さてさて、その後の世界はどうなってるかな～』

沢山浮いている球体の中から、一つを探して覗き込む。
…あ、やっぱり私が敵に協力してたってことは隠したんだ。

それがいいだろうね。家族が敵になったヒーローなんて、信頼出来ないもん。

『…まぁ、色々探れば私が敵と繋がっていたって分かるようにしてあるけど』

連絡先はあまりあてにならないけど、敵連合の方にも痕跡残したし…

時空達と会話している声を録音しているデータも、机の引き出しに入れておいたし。

これで、緑谷出久を潰せたかな…？

少しワクワクしながら、あの世界の十年後を見る。

『…うわ、平和の象徴になってる』

しかも、オールマイトみたいに「僕が来た！」なんて言ってる…

何が駄目だったんだろう。証拠、見つからなかったのかな？

そのまま見ていると、緑谷出久ことデクへのインタビューが始まった。

「妹さん、敵だったんですよね？
平和の象徴の妹が敵って、大丈夫なんですか？」

そうそれ。それが聞きたい！
ナイス、インタビュアー！

デクは一瞬顔を顰める。

まぁ思い出したくないことだよね。妹が死んだ上に敵だったなんて。

「僕は…妹のように、敵になってしまう人を助けたいと思っています。
僕は妹に寄り添うことが出来なかったから…街の皆さんには、しっかり寄り添いたい。
そう、考えています」

『…うわ、好感度上がっちゃうじゃん』

妹が敵だったからヒーロー目指せない！っていうのを期待していたのに…

やっぱり、ワンフォーオールを奪わないといけないのか。

『さて、次はどうしよう』

覗くのをやめて、次の転生について考え始める。

オールマイトの学生時代に転生しても、ワンフォーオールを奪えずすぐに死んでしまう。

やっぱり…漫画の主人公、緑谷出久の周辺がいいのかな…

ただ、ヒーロー科の入試を受けると、私は受かるけど何故か緑谷出久は落ちるし…

『やっぱり普通科か。
あーあ…この時代、バタフライ効果受けやすくて、バグが面倒なんだよなぁ…』

溜息を吐きながら、次の容姿等を決めていく。
全て決め終わり、ふぅ…と深呼吸をした。

___今度こそ、ワンフォーオールを奪う。

そう固く決意をし、新しい球体の中に吸い込まれていった。

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