43話【似た者同士】 ページ13
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「あ、轟くん！お疲れ様！」
「おう」
観客席に戻ると、クラスの奴らに声をかけられた。
だけど、そんなことは今はどうでもよかった。
あいつの声だけが、永遠と頭の中で響いている。
「…轟くん？」
「！わりぃ、緑谷」
話しかけていた緑谷を無視して、考えてしまっていたみたいだ。
目の前では、既に爆豪と常闇の試合が開始している。
「大丈夫？心ここに在らずって感じだったけど…」
「あぁ…それより、何の用だ？」
「あ、ギャル紙さんの個性について聞きたいんだけど…」
そう言ってノートを握る緑谷を一瞥して、あいつの個性を思い出してみた。
「簡単に言えば折り紙を本物にする個性だな
見た目はただの折り紙だが…」
「大氷結を真っ二つにしてたもんね！」
「あぁ…それと、力をそれ程入れなくても、地面に深く刺さるくらいの強度だったな」
「すごい…！！」
ブツブツと何か呟きながらノートに書き込む緑谷。
突然手を止めたかと思うと、俺の方を向いて首を傾げた。
「そう言えば、何の話をしてたの？あの時
全く聞こえなかったんだけど…」
「聞こえて…なかったのか」
じゃあ…あいつの母親の話を知るのは、俺だけなのか？
C組の奴らが知っているかもしれないが…
「緑谷にした話を、簡単に話しただけだ」
「えっ？どうして話す気になったの！？」
「なんでだろうな…何となく、だ」
そう言いながら、ふと思った。
何故ギャル紙は、俺なんかに話す気になったんだろうか。
あのまま場外にでもさせれば、話さずとも終われたのに…
「他の奴らよりは、ある意味似てるのかもしれねぇな…」
「え、何が？」
「俺とギャル紙が、だ」
原因は違ぇが、母親がいねぇってところは似てるような気もする。
あくまで他の奴らよりは、だけどな。
「あ、個性が強いっていう点では似てるかもね
なんでヒーロー科落ちたんだろ…絶対合格できそうな個性なのに」
「受けてねぇ…とか」
「えっ！？それはないと思うけど…
僕がギャル紙さんの個性だったら、絶対ヒーロー科受けるなぁ
絶対にヒーローになりたくない！って人くらいじゃない？受けないの」
「…それかもしれねぇな」
C組の奴らと笑い合っているギャル紙の表情は、作り笑顔のように見えた。
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ゆずな - めちゃくちゃ面白かったです！ (10月26日 12時) (
レス) @page45 id: f39121074c (このIDを非表示/違反報告)
なぎさん(プロフ) - 鈴里風夢さん» 渚です。紹介許可ありがとうございます！他の作品でも頑張ってください！ (9月16日 21時) (レス) id: 3e92d95cce (このIDを非表示/違反報告)
あんじぇ - めちゃくちゃ面白かったです！ (6月28日 14時) (レス) @page36 id: 0cafe389dc (このIDを非表示/違反報告)
鈴里風夢(プロフ) - たくさんのコメントありがとうございます！楽しんでいただけて嬉しいです^^今更の返信になってしまいますが、紹介などOKです、むしろ嬉しいです！後半の方でコメントしてくれた方に個別で返信することができずすみませんでした((*_ _) (6月21日 3時) (レス) id: 355bb71184 (このIDを非表示/違反報告)
渚 - すごく面白かったです！ (2023年5月3日 18時) (レス) id: 95b0e90d6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴里風夢
| 作成日時：2018年10月13日 12時
