初ライブ。2 ページ12
・
歓声が、聞こえる。
ステージと観客席って、こんなに近いんだなぁ…
曲の前奏が終わり、大きく息を吸い込んだ。
4曲目、おこちゃま戦争。
『〜…っはぁ』
歌い終わると、大きな歓声が上がる。
…上手く、歌えた。
音程も合ってたし、歌詞も間違えてない…!
ばっと隣を見ると、Souが笑って親指を立てた。
俺も親指を立てる。
それを見た観客から、またもや悲鳴のような歓声が上がった。
…なんで??
次のまふくんにチェンジする前に、ちょっと自己紹介をする。
「どうも、Souでーす」
『Rayです』
ここでまた歓声。喉枯れちゃいそうだな…
「今日はね〜Rayの初ライブ!
だから、緊張してるんだよね」
『うん、観客席ってこんなに近いんだな…って驚いてる』
「あはは、Rayってライブを見に行ったこともないもんね」
『予習しとけばよかったな…』
観客の笑い声が聞こえる。
え、笑う要素あった?
「ふふっこれで無自覚なんだもん、すごいよね〜
ってことで!次の曲に移りまーす!」
『じゃ、またね』
歓声を背中に受けながら、ステージを後にする。
…ステージから、離れたくないな
『…ありがと、Sou』
「何が?」
『進行できない俺に代わって、話進めてくれて』
ステージ袖に戻って、すぐに話しかける。
Souだって、あんまり人前で話すこと、得意じゃないはずなのに。
「…いいんだよ
頼って、って言ったでしょ?」
『頼りすぎな、気もするんだけどな…』
「もっと頼って欲しい!」
『…じゃあ、お言葉に甘えて?』
「うん!」
あまりにも笑顔で頷くから、
頼りたく、なっちゃうんだよね…
苦笑しながらも、Souと話せたことが嬉しくて、自然に顔が緩んだ。
・
434人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鈴里風夢(プロフ) - 更新遅くなってしまい、そして返信せずすみません…!ゆっくり更新していくつもりですので、楽しんで貰えたら嬉しいです! (2020年2月25日 10時) (レス) id: caebae664e (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 続編楽しみに待ってます!! (2019年8月6日 1時) (レス) id: 7dea81a844 (このIDを非表示/違反報告)
莉恩 - 思わず一番最初からさかのぼってきてしまいました!勉強お疲れ様です。更新ゆっくりでいいので、待ってます。 (2019年2月9日 15時) (レス) id: e944685ee0 (このIDを非表示/違反報告)
愛香(プロフ) - すんごく面白いです!早く続きが見たいっ…!応援してます! (2019年1月28日 18時) (レス) id: 02509c761b (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん - そ、その文才と想像力を私に下さい!←更新、待ってます! (2018年11月3日 12時) (レス) id: 45c54546c1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鈴里風夢 | 作成日時:2018年4月7日 8時