32番地獄 ページ39
「あ、牛頭の角のストックがないや」
壺を振りながら白澤が首を傾げた
聞き慣れない牛頭という人物に桃太郎は「ご、牛頭…?」と言葉を往復した
一応、地獄獄卒であるAが代わりに説明する
「見た目は偶蹄類で白澤と同じような感じ。まぁ牛だけどね…地獄の門番の1人だよ」
あとこんなにでかいんだー、と身振り手振りで説明するAに桃太郎はへぇと頷いた
「────しかたない、取りに行こう」
────────────────────
「「────あ」」
鬼灯と白澤は、地獄の門の中の天国と地獄の境界でばったり出くわしてしまった。
Aは事前に嫌な予感がすると思い咄嗟に柱の影へと逃げ込んだ
「ソイヤッ!」
「なんの挨拶もなくそれかコノヤロウ!!」
ゴキャッという鈍い音と共に鬼灯の重い拳が白澤の顔を直撃した
「…いやどうせ、貴方と会ったら最後こうなるんですから
先に一発かましとこうと思って………」
いや、80年代のヤンキーか。と柱の影に隠れながらAはつっこんでいた。
2人と桃太郎達の安否が気になったAは、そろ〜っと柱から顔を出そうとする
メキィッ
「ひっ!?」
「────あ、やっぱり貴女でしたか、Aさん。
気配を消したつもりらしいですがバレてますよ。もう少し息をひそめないと、こういう風に」
「ぎょえ!?」
ガシッとAの両頬を片手で掴み顔を己の方へと近ずける鬼灯にAはすぐに「す、すみませんでしたああ!」と叫んだ
334人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼灯の冷徹」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
結菜(プロフ) - クリスマスなひとし君じゃなくてクリスタルひとしですよ笑笑 (2021年5月5日 17時) (レス) id: e175c16b78 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:涼竜 | 作成日時:2018年5月24日 22時