23番地獄 ページ25
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衆合地獄 花街
「妲己〜!」
「あらっ、Aじゃない!!久しぶり〜!」
今日も花街はひときわ賑やかで、人通りも多かった。絶世の美女と、美女すぎると噂の阿鼻地獄第一主任が手を繋ぎ合う姿はまさしく人の目を惹いた
「────はい、頼んでいたものよォ
ついでにリリスから貰ったルージュ。新作らしいわぁ」
「うわっ、ありがとう!これ阿鼻地獄の亡者の心臓!
前、妲己が食べたいって言ってたからね」
「まあ本当!?」
ありがとう、と微笑む妲己にAはつられて笑った
妲己は、あっと思いついたような顔をする
「────そういえばA、朧車でなんか事件になってたんじゃなかったかしら?」
「えっ、なんで知ってるの!?」
Aがギョッとしながら驚くと妲己は袖を口にあてて上品に笑った
「もうニュースになってるわ。
鬼灯様も共にいらしたらしいじゃない、なにかなかったの?」
「そうなんだ、
いや特に何も…その事件の後は鬼灯の体温が心地よくて疲れて寝ちゃったし…」
思い出すように腕を組んで上を見る様子だと、Aは鬼灯の超カミングアウトを聞いていなかったようだ。
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「ですってよ、鬼灯様」
Aと別れた後、店の陰から出てきたのは話題になっていた鬼灯だった
「…まぁそんな事だろうと思いました。
いいです、地道に気づいて貰いますよ」
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結菜(プロフ) - クリスマスなひとし君じゃなくてクリスタルひとしですよ笑笑 (2021年5月5日 17時) (レス) id: e175c16b78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼竜 | 作成日時:2018年5月24日 22時