【諸伏景光】隣の席の、諸伏君。

39話(続記念) ページ41

「あ！いた新一！！また推理ごっこしてるの？」
「蘭まで！！だから、ごっこじゃねぇって言ってんだろ！」


少々お口の悪い男の子には彼女さんがいたみたいだ。その痴話喧嘩もどきが面白くてついからかってしまう


「ふふ、お似合いだね新一君とそのカノジョちゃん」

「かっ、カノジョじゃねえ！！！
それにさっきまでお姉さんもそこのお兄さんとイチャイチャしてただろ！」

「……えーっとねぇ、この人とは別にそんなんじゃ」


「目敏いな坊や……Aは俺のGirl friendだ。手を出すんじゃないぞ？」
「アンタも乗っからないでください」





さりげなく腰に手を添わせてくる赤井さんに肘で対抗するもビクともせず逆に「可愛い子猫ちゃんだ」と顎クイされた。解せぬ。

そういうのは無駄に顔がいいのでやめてください。と言おうとした瞬間、激しい衝撃音と共に空を舞う自動車が目に映った。


……空に舞う自動車……？


・


「……えーっと、この中に犯人がいるんですか？」

「間違いないよ、服やサンダルを買った人は覚えてるからね」

「凄いですね…というか推理に参加してる赤井さんもですけど、」
「ははっ、兄さんは何でもやろうとするから……」


「……そうですか」


我ながら塩対応でごめんなさい秀吉さん。事件現場は見慣れないので私は赤井さんの元へは行かずに少し離れた所で待機していた。

にしても小さな男の子…新一君はなぜあんな飄々と推理の中に混ざれるのかとても疑問である。


「───────えっ、もう犯人が分かっちゃったの！？」
「……」


さっきからいるピンクの水着のお姉さんはきっと藤峰有希子さん。サングラスしてるし周りは気づいてないけど私は声で分かった。

…元大物女優はいるし、事件現場に遭遇するしナンパされるし。

「……今日は厄日かもしれない」

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