確信犯ですよね、爆豪くん。【劇場版】 (ページ1)

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1話ページ1

｢─────え、いいの？｣

｢だからいいって言ってんだろーがよ｣

夏休み。
林間合宿も迫る中、私と勝己くんは2人でショッピングモールに来ていた。
クラスメイトにショッピングに誘われた時、｢私も行く｣と言う前に目の前で爆破されたから…まぁつまりそういうことで。

あまりデート的な事してこなかったので、半ば強制なこの買い物はちょっと私的にも嬉しかったりする

｢でも、Iエキスポの招待チケットなんて貴重なものじゃない？もっと大切な人と一緒に行った方が｣

｢は？だからテメェを誘ってんだろ。馬鹿か｣

｢…反則。｣

フードコートで無料で配られてる水の入っていた紙コップをぐしゃっと潰して眉を下げる私に、勝己くんは小気味良さそうに｢ﾊｯ｣と笑った。

｢俺は、んな軽々しい奴じゃねぇよ

────で？行くんか、行かないんか｣

チケットをポケットから出してチラつかせる勝己くんの腕を掴んで私は決断した。

｢────もちろん行くに決まってるでしょ！｣

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｢わああぁ！凄い！｣

無事に飛行機に乗って着いた先は、移動出来る島、Iアイランド。
個性を活かしたアトラクションの数々に私は歓声をあげた

この島ではヒーロースーツで行動していいため、勝己くんも私も学校に申請を出して各自持ってきて既に着用している。

コスチュームの振袖を揺らしながらはしゃいでいると、先を行く勝己くんは呆れたようにため息をつきながらこちらを振り返った

｢あんま暴れんじゃねーぞ。じゃじゃ馬女｣

｢じゃ、じゃじゃ馬…！？｣

ガーンと衝撃を受けてる私を鼻で笑った後、スタスタと空港前の階段を降りていってしまった勝己くん。おそらくスーツケースをホテルに預けに行くのだと思う

｢待ってよ！｣と言うと、不貞腐れたように顔を顰めるが、それでも勝己くんは待ってくれる。

そんな彼に微笑みながら私はスーツケースを引っ張って走った