確信犯ですよね、爆豪くん。【劇場版】 (ページ9)

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9話ページ9

｢なんでテメーがここにいるんだぁ！？｣

｢や、やめようよ、かっちゃん。人が見てるから…｣

｢だからなんだっつーんだ！！
…って、おい、待てデク。なんか隠してんだろ、あ"？出せよ｣

体格の差ですっぽり隠れていたつもりだったが、匂いでバレたらしい。多分。
…野生児か！！

｢ご、ごめん！！蔦屋さん！｣

｢ぅえっ、ちょ、まって！？｣

横に避けた緑谷くんにより、私と私の彼氏様はご対面状態である。

｢…ほーぅ。用事って、この事か｣

｢いや違うから！お父さんとはもう会ってきて、お父さんの知り合いの娘さんのメリッサさんと緑谷くんにたまたま会って一緒に行動してただけだから！｣

ジリジリと詰め寄ってくる勝己くんの顔は影を帯びてあまり見えない

トンっと私の背中と壁が着いた瞬間、勝己くんは私の顎を強引に持ち上げて乱暴に唇を合わせた。

｢はわわわわわ｣

｢麗日くん！？｣

クラスメイトが混乱するのも、今は酸素不足であまり見えないし聞こえない。

長い接吻にトントンと彼の胸を叩く。しかしビクともしない。

｢んんんん！｣(離して！)

そう訴えても彼は離さない。
とうとう私にも限界が来たので口をぷはっと開けてしまった途端、口内には生温い何かが侵入してきた。

｢──────────んんっ、ぇ、｣

｢…｣

彼が離してくれたのは少し経った後。
繋がった銀の糸を舌なめずりしながらちぎり、勝己くんは深い笑みを浮かべた

｢ﾊｯ、夜覚悟しとけや。浮気女｣

｢…鬼。
───────っあ！！｣

くたりとその場にへたり込むと、少し感じてしまった反動か猫耳としっぽが顕になってしまった