番外編11 西蔭生誕祭3 ページ37
｢はいっ、どうぞ｣
｢…ほんとにやるんですか、あれ｣
笑顔のままの吹雪が渡したのは、真っ赤な長いリボンであった。
Aは顔を顰めながらも渋々受け取った
｢ふふ、Aちゃんなら必ず成功するよ｣
｢わっ｣
目にも止まらぬ速さでリボンをAに巻き付けると、｢じゃあいってらっしゃい！あのセリフも忘れないでね！｣とAをある人物の部屋へと押し込んだ
ﾊﾞﾀｯ
｢…ｽｰ、｣
｢(…勢いで入ってしまった…)｣
言わずもがな、西蔭の部屋である。
冷や汗をかきながら倒れた身体を起こそうとするも、吹雪が乱雑にリボンを巻いたからか中々起き上がれない。
やっとの思いで少しリボンが解けて起き上がると、足元に溜まってきていたリボンに足を絡ませてしまいAは突然前方に重心が傾いてしまった
｢(やば、転ぶ────)｣
ギュッと目をつぶって痛みに耐えようとしたAだったが、なぜかポスっという軽い音と共に身体が温もりに包まれていった。
｢…ｽｰ、ｽｰ…｣
｢…なにこれ｣
背中向きで抱き締められたまま西蔭の寝ているベッドの中に引きずり込まれたAはすぐ背後から聞こえる静かなる守護神の静かなる寝息に思わずため息をついた。
少し身じろぎして体勢を逆にしても、西蔭は少し動いただけでまだ起きなかった。
｢…睫毛長っ。にしても…髪の毛下ろしてたら誰だかわかんないね、西蔭｣
Aが寝ている彼の髪の毛をいじったり、頬をつついたりしていると、その彼は薄らと目を開けた
｢…あ、起きた？おはよう西蔭。
はっぴーばーすでい｣
｢…の、さかさん…？Aさん…？｣
｢ん？どうしたの。君の大好きな野坂Aさんだよ？｣
ほら、と笑うAに数秒フリーズした西蔭は、その後｢…ああああぁあああ！？｣というよく分からない悲鳴をあげながら布団を捲った
｢どうしたの？大丈夫、一夜の過ちはおかしてないから。｣
｢そ、そんな事言ってる場合じゃありません！！何故ここにいるんですか！？｣
｢だって、西蔭今日誕生日じゃん。
はい、プレゼント｣
ん。と両腕を広げて、おいでのポーズをすると西蔭は微妙な顔になった
｢あ、あの…プレゼントらしきものが見当たらないんですが…｣
｢え？私が見えないの？｣
｢────は？｣
ぽかんとしている西蔭に、やはり言わなければならないか…あのセリフ。と考えたAは意を決して口を開いた。
｢────プレゼントは、わ・た・し。｣
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涼竜(プロフ) - ラメルさん» そういえばそうでしたね…！中々いい案かもしれません！！少し遅くなっちゃうかもしれませんが、執筆しているので更新をお待ちくださいませm(_ _)m (2019年2月19日 0時) (
レス) id: f1de5b458e (このIDを非表示/違反報告)
ラメル(プロフ) - 野坂ちゃんの照れ顔って西蔭の前だと隠してるじゃないですか！なので、西蔭にいつもとは逆に遊ばれて、赤面する野坂ちゃんが見たいです！！！！！！ (2019年2月18日 23時) (レス) id: 8e226674bc (このIDを非表示/違反報告)
ひばり(プロフ) - ありがとうございます！嫉妬する西蔭可愛いです (2019年2月17日 14時) (レス) id: 9ee47fe26c (このIDを非表示/違反報告)
涼竜(プロフ) - ひばりさん» リクありがとうございます！嫉妬ですか…めちゃくちゃ楽しそうですね！（ 頑張りますので、更新出来次第拝見なさってください〜(∩´∀`∩) (2019年2月15日 13時) (レス) id: f1de5b458e (このIDを非表示/違反報告)
ひばり(プロフ) - リクエストよろしいですか？バレンタインで女にも関わらずたくさんもらう野坂ちゃんに嫉妬する西蔭が見てみたいです。よろしくお願いします (2019年2月15日 11時) (レス) id: 9ee47fe26c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼竜 | 作成日時：2018年12月31日 1時
