23話 ページ24
敵チームの選手が地べたに伏せながら言うと、Aは転がったボールを軽く蹴り歩きながら悠々とウズベキスタンのゴールに向かった。
｢…ふふ、ごめんね皆さん｣
ﾋﾟﾋﾟｰｰｰｯｯ
彼女が軽く蹴ったボールは誰にも止められることなく素直にゴールラインを超えて日本の得点となった。
｢くっそおおおおおおおおおおお！！！｣
ウズベキスタンのアナハンが会場に響くほど大きな声をだして叫んだ。
｢おい、お前まさか…｣
｢グリッドオメガ。悪を成敗するためにちょっとずるーい技を使わせてもらったんだ。｣
｢グリッドオメガで、悪を成敗…？｣
｢その通り、明日人くん。｣
静かにゴールを決めた彼女の元に灰崎と稲森が駆け寄った。
Aは不敵にニヤッと笑ってから人差し指を立てた。
｢どういう理由であれ、特訓がグリッドオメガのためだと知ったら身が入らなかったでしょう？｣
｢しかし…それをここで使うとはな。｣
｢こういう時に生きる技よ。｣
｢…確かに｣
低い声で返す灰崎は、自身も経験したからかAの視線を反らすように顔を背けた。
すると地べたの方から｢汚いぞ…｣とアナハンの声が聞こえる
｢こんな技を…！！！｣
悔しそうにAを見つめる2人の選手に彼女は応えるように手を前に出しながら｢うふふ、｣と口角をを上げて目を細めながら笑った
｢私は戦術の女帝。私の国を攻めて来る敵は誰であろうと────
叩きのめす。｣
｢これは公式な世界大会だぞ！！
こんな事をしてただで済むと思うなよ！
審判！見てたか、これは反則だ！｣
アナハンは目尻を吊り上げて怒鳴った。勢い良く審判の方を向くが、審判の様子に驚いたのか彼女の方を向き直る
｢前半と主審が違う…！？
お前、何をした！！！｣
｢あぁ、そのこと？
さっきまでの主審の人、不正をしてた事がバレたみたいで急遽交代になっちゃったらしいよ。｣
残念だね。と笑いながらしゃがみこんでアナハンと目線を合わせるA
その事が更に反感を買ったのかアナハンは彼女のユニフォームの胸ぐらを掴んで引き寄せた。
｢貴様…！卑怯だぞ！！｣
｢卑怯だって…？笑わせないでもらいたいなぁ。
鮫が小魚を食らうことが卑怯だと呼ぶのならそうなんだろうね｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 263人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マロン - 夢主ちゃんの声優は絶対マーヤだよ！だって西蔭の中の人は旦那さんじゃんね！ (9月12日 10時) (
レス) @page2 id: c2ca67a91e (このIDを非表示/違反報告)
桃(プロフ) - とても面白いです！ゆっくりでいいので、更新頑張って下さい…！ (2019年11月11日 19時) (レス) id: de8697d4c9 (このIDを非表示/違反報告)
いづう(プロフ) - 涼竜さん» よかった！お話のプロットは大体固まっているので、この調子で書き進めてまいります。早ければ今日明日に終わらせられるので、どうぞ見届けてやってくださいm(_ _)m (2019年1月26日 8時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
涼竜(プロフ) - いづうさん» いづうさんからの通知が来た途端真っ先に飛んで行きました笑 本当にありがとうございます！口調やデフォ名大丈夫です、更新楽しみにしていますね！(∩´∀`∩) (2019年1月26日 7時) (レス) id: 8be7a5bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
いづう(プロフ) - 失礼します。お待たせいたしました！私の執筆している番外編の方で、以前お話ししたコラボストーリーの1話目を完成させましたので、覗いてくださると嬉しいです！口調なりデフォ名なり、もしご要望等ございましたらご一報くださいm(_ _)m (2019年1月26日 5時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：涼竜 | 作成日時：2018年12月11日 0時
