11話 ページ12
つくしの一言で、西蔭はここで少し自分の最近の出来事を振り返ってみた。
例えば、登下校。
部活が終わって施設に帰ろうとすると、
他の部活の女子生徒らが楽しそうに喋りながら歩いていくのを見かけた時。
｢…Aさんは、本当に俺と登下校してていいのですか？
他の方と帰りたかったりするんじゃ…｣
｢黙りなさいよ。
いいの。私は私の好きな人としか帰らないから。
なんで？それがダメなの？｣
｢い、いえ…ありがとうございます…｣
｢ん。｣
例えば食事の時。
｢西蔭、あーん｣
突然学食の野菜を押し付けられて戸惑っていると、なかなか口を開かない自分に怒ったのか少し拗ねたように頬を膨らませた。
｢なんで食べないの｣
｢い、いや…関節接吻になってしまうので…｣
｢だめ。残飯処理して。｣
｢むぐ！？｣
さらに例えば練習の時。
｢…Aさん。これ何の特訓ですか｣
｢なんかいい戦術のインスピレーションが無くて…ちょっとスランプなんだぁ｣
悩ましげに首を捻るAさんだが、
手元に広げてあるのは戦術や必殺技の案が書いてあるノート。
しかしそのまた裏側には『絶品グルメ！東京来たら1度は行きたい穴場スポット特集！！』と書かれた薄いパンフレットが挟まってありたくさんのスイーツ写真が並べられた記事が見え隠れしている。
自分の手元にドスッと先程置かれたノートパソコンには、スイーツ店の住所やアクセス方法を調べる専用の検索エンジンがあるサイトが開かれていた。
｢ほら、早く調べてよ西蔭｣
｢…これが戦術のインスピレーションに繋がるのでしょうか｣
｢…いいのよ。｣
ぷいっと顔を背けたAさんの様子を見て、ため息をつきながらも彼女の行きたい店をチェックした記憶が新しい。
後日談だと、自分がスランプ気味になってたのを見かねてAさんが提案してくれた企画だったらしい。
スイーツは美味しくいただいた。あの方は本当に素直じゃない。
────────────────────────
｢…好きというか、
好きな人の枠に入るが残飯処理でもありスイーツ店への付き添いの仲でもあり…あの人は素直では無いから、よく分からないですけど。｣
これまでの出来事を振り返るように語る西蔭に、一同は少し唖然としていた。
｢…に、西蔭くんってそんな顔もできるんだね。｣
｢…はい？どんな顔でしたか｣
ふと我に返った西蔭は微笑ましく笑う吹雪を見ながら首をかしげた。
｢────とっても、愛しい物を愛でるような顔だ。｣
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マロン - 夢主ちゃんの声優は絶対マーヤだよ！だって西蔭の中の人は旦那さんじゃんね！ (9月12日 10時) (
レス) @page2 id: c2ca67a91e (このIDを非表示/違反報告)
桃(プロフ) - とても面白いです！ゆっくりでいいので、更新頑張って下さい…！ (2019年11月11日 19時) (レス) id: de8697d4c9 (このIDを非表示/違反報告)
いづう(プロフ) - 涼竜さん» よかった！お話のプロットは大体固まっているので、この調子で書き進めてまいります。早ければ今日明日に終わらせられるので、どうぞ見届けてやってくださいm(_ _)m (2019年1月26日 8時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
涼竜(プロフ) - いづうさん» いづうさんからの通知が来た途端真っ先に飛んで行きました笑 本当にありがとうございます！口調やデフォ名大丈夫です、更新楽しみにしていますね！(∩´∀`∩) (2019年1月26日 7時) (レス) id: 8be7a5bcc8 (このIDを非表示/違反報告)
いづう(プロフ) - 失礼します。お待たせいたしました！私の執筆している番外編の方で、以前お話ししたコラボストーリーの1話目を完成させましたので、覗いてくださると嬉しいです！口調なりデフォ名なり、もしご要望等ございましたらご一報くださいm(_ _)m (2019年1月26日 5時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼竜 | 作成日時：2018年12月11日 0時
