鈴蘭は可憐に咲き誇る～第3章～ (ページ37)

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猪「そういう言葉は、女の子に向かって言うことじゃないかな…。」

「本心なんだけどな。蒼弥は可愛いよ。」

そう、今のは全部本心。

誕生日の疑問から始まって、プレゼントを見た時の笑顔とか、自分の魅力を分かっていなくて俺の言葉にぐるぐる考えている所、その全てが愛しい。

猪「可愛くないもん…。」

「可愛くない子は、語尾にもんとかつけないよ。」

猪「なっ、もんとか言ってない！」

「無自覚だから分からないと思うし、余計可愛いだけだよ。それに、計算で蒼弥が言っても可愛いから安心して。」

猪「それ、安心するとこなの…？」

そう言いながら首を傾げる。

それも可愛いんだよな。

「うん。蒼弥は何しても可愛い。」

猪「それも違うと思うよ作ちゃん…。」

蒼弥からのツッコミを受けても、俺の意思は変わらないんだ。

これ以上言って蒼弥が口聞いてくれなくなると生きていけなくなるから、黙っておこう。

目の前の可愛い子は紅茶の香りを楽しんでいて、一口飲めば美味しいと喜んでくれて。

タルトも好きな味だって目を輝かせて。

その一つ一つの表情、反応が可愛くて、笑顔が増えたことに喜びを感じて。

いつまでもこの時間が続けばいいな、なんて思って。

蒼弥と再会してから一番幸せを感じた、そんな一日。

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第2章の68、69で、登場したペンには、実はこんな作間くん視点の話がありました。

そして、第3章の124で、パーティーでさくそやの「可愛い可愛くない」のやり取りがありますが、この時に一度していました。

空中庭園が登場するお話は、実はこれが一番可愛らしいのですが、本編ではこのシーンを入れてしまうとごちゃっとしてしまうかなーと思って、敢えて入れませんでした。

もう一つのお話もアップいたしますので、暫しお待ちいただければと思います。