鈴蘭は可憐に咲き誇る～第3章～ (ページ14)

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すると突然、キィィン、と嫌な音が響き渡った。

静まり返り、ステージ中央に視線が集まる。

…浮所先輩が、ワザとハウリングさせたのか。

浮「皆さんどうも！生徒会長候補者の2-S浮所飛貴です。突然ですが、お伝えしたい事があります！」

瑞稀先輩と涼先輩に目を向けると、このまま続けさせるとサインが送られてきた。

浮「えっと、今回の生徒会選挙ですが、私浮所は辞退します。次期生徒会長として相応しいのは、作間だと思う。上に立つ者…生徒会長としての素質があると思っています。だからこそ、前会長は作間を指名した、そうですよね？」

髙「…そうだ。」

浮「作間の仕事ぶりは、風紀委員会としても見ていました。姫…猪狩くんも。2人共、入学して間もないのによく頑張っています。俺は風紀委員会として、風紀は2人と、生徒会をバックアップしていくつもりだよ。だから、俺は辞退します。」

先生、学園長、良いですよね？と、袖に居る2人に聞くと、アッサリ了承が出た。

バックアップしていく？

何のつもりだ。

井「…では、浮所は辞退という事で進めます。」

瑞稀先輩がそう言うと、何処からか声が飛んできた。

？「おい浮所！話が違うじゃねーか！」

？「お前が会長になるんじゃなかったのか！？」

？「ふざけんな！お前ら、やれ！」

あれは、黒薔薇か…！

動き出した奴等の顔を見る限り、黒薔薇本体のメンバーと全員一致する。

成る程、黒薔薇は俺達を潰そうと思ってた訳だ。

そして裏で黒薔薇を操作していたのは、浮所先輩だ。

利害は一致している、って？

…このままでは、この場に居る全員が危険だ。

浮「さて、やりますかぁ。次期会長さん、こっちは風紀で粛清するから手出し無用で。藤井くんと大昇はそっちの人員に使って〜。指示は出しておいたから後は宜しく！」

やっぱり、こうなるように仕向けたのか。

自分は黒薔薇を裏切り、切り捨てるかのように。

藤「全く、飛貴は人使いが荒いし失礼な扱いだね。」

岩「本当いつもすみません。」

藤「まあかわいい後輩の頼みだから、構わないよ。」

俺は独断で風紀と黒薔薇の集団へ向かった。

俺には、切り札がある。