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転生246 ページ8

私が仕事をしていると足音が聞こえてきたのでパソコンを閉じる。


相澤先生だろうか?


いや、相澤先生しかいないか。


私はサッと教科書類を机の上に並べる。


「星屋、自習してたか?」


ガラガラと扉が開けられ、相澤先生が顔を覗かせた。


いちいち動作が可愛いんだよなぁ、この先生。


「はい、数学のワークしてましたよ」


サラッと嘘をついていく。


一応数学のワークには解いた形跡があるため疑われることはないだろう。


「あんまり進んでないな わからないところは?」


相澤先生がかっちゃんの机に教材を置き、椅子に座ってこちらを向く。


あまり進んでないのはやってないからだけど言うつもりはない。


「えっと、ここに当てはめる公式がわかんなくて...」


これは本当だ。ここら辺は紛らわしい。


相澤先生はそうか、と呟くと1枚のプリントを取り出した。


「そこらへんの公式はこのプリントの問題解けばわかるようになる

 お前のつまずきやすいところはテスト見ればだいたいわかるからな

 あらかじめまとめといた」


相澤先生ハイスペック...


さすがに最近はテスト問題をカンニングできなかったから普通に受けていたけど。


それだけのテストでつまずきやすいところがわかるとか、凄すぎる。


その上プリントにまとめているなんて...


「ありがとうございます

 先生って数学教えれたんですね、驚きました」


問題を解きながらそう言うと相澤先生は、


「そうか?

 俺はとりあえず高校内容の数学はだいたい教えられるぞ」


あんまり教える機会はないけどな、と付け加える。


「そうですか

 相澤先生は向いてると思いますけどね このプリント分かりやすいですし」


そう伝えると、「口より手を動かせ」と叱られてしまった。


はーい、と生返事で答えると拘束具で顔をグルグル巻きにされる。


「返事は?」


...はい。


圧が強すぎたので真面目に答えると、開放された。


「よし、今から真面目にやれ

 そのプリントは20分以内に解け

 間に合わなかったら追加で一時間な」


20分で出来たらそれで終わりにしてやる、そう言われて気合いが入った。


私は黙ってプリントを解き始める。




そして17分後。


「終わりました...」


複雑な計算問題が最後に持ってきてあって難しかった。


間に合わないかと思った。


「よし、やればできるな

 採点するからちょっと待ってろ」


相澤先生は思ったよりすぐ終ったからか、少し笑っていた。

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鈴蘭(プロフ) - potapotawさん» 初期から読んでいただいているとは、ありがたいです!最近は、なかなか更新出来ず申し訳ないです。頑張って更新していこうと思っているので、お付き合いいただけると嬉しいです! (2018年9月8日 22時) (レス) id: f42ad491f0 (このIDを非表示/違反報告)
potapotaw(プロフ) - 初期の頃から読んでいる者です。敵とヒーローの中間にいる?ハッカー、とてもカッコいいです!内容もドキドキする展開などが多く次はまだか~[壁]‥) チラッ. |ω・`)と毎度なっちゃいます(笑)この作品好きすぎて…。更新の方頑張ってください!いつまでも待ってますb (2018年9月8日 21時) (レス) id: 7ac955efaf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴蘭 | 作成日時:2018年6月10日 1時

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