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「倒したかよ」

「体は大丈夫か、伊之助」

ずごいスピードで後を追うように消えた伊之助を追ってこれば、炭治郎がいた。

「倒したかどうか聞いてんだァ!!」

「あ、あぁ倒した!それより伊之助、体は!!」

「俺に対して細やかな気遣いすんじゃねぇ!!」

ぎゃあぎゃあ言っている伊之助を他所に、私は懐から包帯を取り出して炭治郎と一緒に伊之助に近寄る。

「Aはだいじょうぶだったか??」

『うん、炭治郎こそ』

「俺は大丈夫だ!」

結果、伊之助に包帯を巻くことは不可能だった。


「伊之助は下山するんだ」

川の流れるところまでくると、炭治郎が伊之助に伝えた。

「ハァ?」

「山、降りて」

「何でだよ!!」

「いや、怪我がひどいから」

「俺は怪我してねぇ!!」

いや、誰が見ても怪我してるってそれ...

なぜか始まった喧嘩に深いため息をつくと、ピクッと再び耳が動いた。


『...誰か来る』

「あぁ?!」

勢いで伊之助がこちらを見るので、音のした方を指差した。

すると、木の陰から白い髪の女の子が出てきた。

「っしゃぁぁあ!!ぶった切ってやるぜェ、鬼ゴラァ!!待ちやがれ!!」

走り出した伊之助は叫びながら刀を構える。

「伊之助!!」

「お父さん!!」

その言葉になぜ今まで気がつかなかったのだろうかと上を見上げる。

「誰が父さんだッ!」

『伊之助!!!上!!!』


頭上から降ってくるように降りてきた鬼は、そのまま川に大きな音を立てておりた。



鼻を動かしても炭治郎が言うように、刺激臭のせいであまり鼻はアテにならない。

耳を動かし、目を閉じて深呼吸をする。



「A?!」

『炭治郎、任せた』

「気をつけるんだ!!いいな!!」


後ろから叫んでくる炭治郎に軽く手を振ると、川の中で対峙する伊之助と”父さん”と呼ばれた鬼の頭上をまたぐようにして飛び越え、女の子を追った。

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人形師(プロフ) - 凄く面白いです!無限列車編書いてほしいと思いました。自分のタイミングで良いのでいつか書いてください。 (2020年3月2日 13時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおいろ | 作成日時:2020年2月10日 8時

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