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父と母の眠る墓の前で手を合わせた。
『...』
行ってきます
そう静かに呟き、私は僅かな着替えと荷物を持ち山を降りることにした。
人里から離れた場所にあった私の育った家は全て焼き払い、証拠をなくした。
父が何をしていたのか詳しいことは聞かなかったが、
こうしてくれと言う生前の父の願いだった。
『...で、藤襲山ってどこだろ』
もう1つ生前の父の願いは、私が”鬼殺隊”に入ることだった。
”鬼殺隊”
政府非公式の組織で、人喰い鬼を狩るための組織。
遥か昔、1000年以上も前からあるとされており、今その数は数百名。
だけれども、時は”大正”
遥か遠くの国では世界大戦が勃発。
都市部では、電気ガス水道のみならず、建物も西洋建築が施されている。
”鬼”や”鬼狩り様”については、
ただのお伽噺となっているらしい。
そして、その鬼殺隊に入隊するにあたって”最終選別”を受けなければならない。
剣士達が生け捕りにした数多くの鬼と共に、7日間のサバイバル生活を山で送る。
生き延びたもののみが、無事に鬼殺隊になる資格を得られると言うのだ。
私の腰に刺さっている刀は、元鬼殺隊員だったと言う父の物。
『とりあえず山を下ろう...』
この日のために私は、5年も前から刀を握ってきたんだ...
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人形師(プロフ) - 凄く面白いです!無限列車編書いてほしいと思いました。自分のタイミングで良いのでいつか書いてください。 (2020年3月2日 13時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あおいろ | 作成日時:2020年2月10日 8時