�� ページ46
目黒side
いつも少食だけど、今日は一段と食べる気がなさそうな翔太くん。
朝食を前に、スプーンを握る様子がない。
翔太「めめぇ、来て？」
布団をめくったと思ったら隣をぽんぽんと叩くものだから、思わず笑ってしまった。
目「え？俺もお布団入るの？」
まあ体調悪い時って、人肌恋しくなるしね。
目「わかった。でもご飯もちょっとでいいから食べてね？」
翔太「はぁい」
靴を脱いでベッドに入ると、俺にもたれかかってきて、かなり甘えたモード。
目「じゃあどれから食べる？」
翔太「…スープ」
目「いいね。はい、あーん」
翔太「ぁー」
小さいお口にスプーンを運ぶと、ちゃんと食べてくれた。
目「そういえばもうすぐ11月5日だね。何の日かわかる？」
おしゃべりをしながらの方が食欲がわくかなと思って、楽しい話題を振ってみる。
翔太「しょーたのおたんじょーび？」
目「お、正解！何歳になるの？」
翔太「６さい！」
手で一生懸命６を作ってくれる。
しかも指の本数じゃなくて、縦にした左手に、丸をつくった右手を合わせて表現してくれた。
子どもの発想って独特で可愛いよね。
目「みんなでお祝いしようね。楽しみにしてて？」
翔太「ん♪」
話しながらご飯を食べているうちに、血圧もだんだん回復してきたみたい。
ちなみに一緒にベッドに入っているところを、朝食を下げにきた阿部ちゃんに見られて恥ずかしかった(笑)
甘えたモードはその日一日中続いて、ふっかさんや舘さん、阿部ちゃん、康二、照くんとラウまで、結局専属が全員翔太くんにつかまった。みんなまんざらでもない顔して嬉しそうだったけど。
目「…いつかもっと色んな人の優しさに甘えられるようになるとといいな？」
そう呟いて翔太くんを見下ろす。
翔太「ん〜？なあに？」
目「ううん、なんでもない。あ、寝ぐせついてる。」
翔太「え、どこ？」
毒舌な翔太くんも好きだけど、一段と幼くてぽやぽやしている翔太くんも悪くないね(笑)
fin
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作者名：シルク | 作成日時：2023年9月23日 22時
