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目黒side
朝の見回りが終わって、ちょうど手が空いたところに佐久間くんから連絡がきた。
ご指名って言われたから普通に嬉しくて、廊下をできる限りの早歩き。
目「おはよう！」
翔太「おはよぉ」
なんだかちょっと幼い感じの翔太くんに迎えられた。
佐「低血圧で起きちゃったみたい。あと、ほんの少し分離不安気味かもしくは退行気味かも」
こそっと佐久間くんに耳打ちされる。
目「了解です」
佐「じゃ、よろしくね」
朝食が運ばれてきたら介助もできるし、ちょうどよかった。
それまでは、まったりおしゃべりタイム(笑)
目「まだぐるぐるする？」
翔太「ちょっとする…」
目「そっか。そういえば起きてからおトイレいった？」
翔太「あ、まだだ」
目「じゃあ一緒に行こう。身体起こせそう？」
翔太「ん」
ゆっくりと身体を起こした翔太くんだったんだけど…やっぱりまだフワフワするのか、顔をしかめる。
翔太「んー、でもおトイレ、いく、」
目「だよね。抱っこで行こっか」
翔太「ん、ごめん」
目「ううん、謝らないでいいよ〜」
普段、the5歳児な翔太くんだけど、たまにこうして大人に気を遣うところがある。
胸がきゅっと痛くなる瞬間でもあるけど、だからこそめいっぱい愛を伝えてあげたいんだよね。
まだしんどそうだからいつもより慎重に抱き上げて、無事トイレを済ませた。
ベッドに戻り、俺は横の椅子に腰かけて、まだ辛そうな翔太くんを見守っていると、
阿「失礼します、朝ごはんだよ」
目「あっ、ありがとう」
受け取らないとと思って、椅子から立ち上がろうとすると、反射的に伸ばされる手。
翔太「めーめ？」
あっ、分離不安傾向だった。
阿「いいよ、俺やるから」
あべちゃんが笑って、備え付けのテーブルを用意する。
阿「血圧低いにしても、これは思ったよりべったりだねぇ。」
翔太「…いいもん。」
阿「こうも素直だとかわいいな」
目「うん(笑)」
阿「じゃあ、貴重な甘々の翔太を楽しんで」
翔太くんの頭をひと撫でして、あべちゃんは部屋を出ていった。
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作者名：シルク | 作成日時：2023年9月23日 22時
