ぬくもりにつつまれて (ページ22)

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ラウールside

図鑑をのんびり眺めているしょっぴーに、話しかける。

ラウ「しょっぴーも4月から1年生だね」

翔太「１年生？」

ラウ「そう。いろんなお勉強、一緒にしようね」

翔太「……？うん？」

なかなか学校っていうもののイメージがわかないみたいだけど…俺は、既にしょっぴーとお勉強できるのが楽しみ。

院内学級にはなかなか来れないと思うけど、今日みたいに俺が部屋に行く頻度は増えるからね。

翔太「おべんきょ、あべちゃんが好きって言ってた」

ラウ「そうだね。ちなみに俺も好きだよ」

翔太「めめは苦手だよ？」

ラウ「…(笑)」

ストレートな言葉に思わず笑う。

でも努力して看護師になって、看護師になってからも勉強を頑張ってるめめは、俺のあこがれでもある。

翔太「しょーたもお勉強、好きになるかな？」

ラウ「うん、きっとなるよ。」

翔太「ふーん」

今はまだお勉強ってものに興味はなさそうだけど……俺がお勉強の楽しさを教えられるように頑張るね。

ラウ「はい、今日はここまで。お疲れ様〜」

翔太「わあ、ありがと〜！」

カレンダーにシールを貼ってあげると、ぱっと笑って喜んでくれた。

入院していると大変なことがたくさんあると思うけど、そんな子たちの笑顔が少しでも引き出せるようになりたいな。

改めてそう決意して、しょっぴーの部屋をあとにした。