ぬくもりにつつまれて (ページ15)

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③ ページ15

Aside

A「美桜のほうが噂多いからね。なんてったってアメリカから来てるからね」

美桜「勉強になったよ。まじで」

A「今度共有してよね…ってそうじゃなくて。美桜も噂たくさんあるよ。アメリカに実家があって、父親はアメリカで病院を経営しているとか」

美桜「残念でした、純福岡製ですぅー」

A「アメリカに夫と娘がいるとかいないとか」

美桜「私は独り身です。……言わせるな！！」

A「学生の頃、ファンクラブがあったとか」

美桜「もうそのくらいにして、ワインまずくなるから」

最後のは当たりらしい。ふーん、知らなかった。

なんやかんやで学生時代の話から卒業後のそれぞれの場所での奮闘話に花を咲かせ、恋バナしようとしたけど過去の変な男の話しかお互いもってなかったからアッサリ終了し。

気づけば話題は小児のことに戻ってきた。

美桜「さくら組、小児科でいっちょかましますか」

A「そうねぇ。かましたいね。」

美桜「……いい看護しようね。ちゃーんと本人やご家族に寄り添ってさ。」

A「小児は、特殊性高いし、症例も広いからなあ。今度一緒に勉強会しよーよ」

美桜「大賛成〜」

ここで、えー真面目かよ！とか言わず、むしろ乗り気になってくれるのが心地いいんだよね。

美桜「あ、この前発表された新薬の論文読んだ？」

…とある秋の夜。さくら組の夜はまだ続くようです。

fin