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Aside
美桜「知ってる？さくら組の噂、もう流れ始めてるよ。」
A「あー、なんとなく。看護師の情報網なめてた」
美桜「Aさ、一目置かれてる、いや、十目くらい置かれてるよ？さすがだわ。どうせ人付き合い薄いんでしょ」
なんでもお見通しの幼馴染に何も言えない。
美桜「まあ、こんなおしゃれなバー指定された時点でなんとなく予想はついてたけど。」
A「…ここ、人に教えるの初めてだから。」
美桜「当然でしょ。じゃあ今度私の行きつけも教えてあげるよ。もちろん誰にも言ったことないとこね。」
…ああ、懐かしい。このテンポを私は求めていた。
美桜「ねえ、Aの話を色んな人に聞いて回ってるんだよね、楽しいから。」
A「人のうわさ、おつまみにしないでくれる？」
美桜「血液内科とかICUだった人たちに聞くとね、実は優しいってみんな言う。」
”実は”ってなんかやだな〜(笑)
美桜「先輩ナースにも何度か物申したんでしょ。去年はお局ともヤッたって聞いた。そういうとこ好き」
A「…あー、それはお局がきっつい香水つけてきたから。だって血液内科だよ？薬の副作用で吐き気ある患者さんいるのに何考えてるのって話。」
美桜「そうかと思えば、後輩のために採血の練習台になってあげて、翌日は内出血だらけの腕カーディガンで隠して勤務してたとか」
A「彼女は必死にメモとってたし、いつも一生懸命だったのが伝わってたから。そういう子はかわいい。」
美桜「で、これも？」
美桜がパッと私の腕をとって、レースになっているカットソーの袖をひらりとまくった。
隠してたんだけどな。なんで気づいたんだ。
A「…実は優しいので？」
では、そろそろ反撃いきますか
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作者名：シルク | 作成日時：2023年9月23日 22時
