この想いに名前を【第五人格】

消えた彼の姿 ページ17

セカンドチェイスは長かった



ウィリアムは寸止めまでチェイスを頑張ってくれた



ソフィア［寸止め完了！］
マーサ［私が助ける！］



バン！

遠くから信号銃の音がする



その直後



マーサは恐怖の一撃で倒れた


同時にウィリアムがとぶ


急いで中直りを発動させた


しかし長くは持たなかった


『ナワーブ、救助は私が行ってくるわ』


ナワーブ「無理だ。奴は今、目が光っている。お前といえど行かせるわけにはいかない」


『大丈夫よ、私なら』


ナワーブ「だめだ」


何かの音がした


ナワーブ「まずい！瞬間移動だ！逃げろ！」



さっきは恐怖でよくみていなかったが


ハンターはなんとも奇妙な姿をしていた


羊の頭に人の身体。それはまるで____



ソフィア「！ナワーブ！」



逃げろと言ってナワーブが暗号を入力している


ナワーブが殴られる


あれ？


まだ"引き留める"が切れる時間じゃないのに


ナワーブはダメージを半分しか受けていない


もしかしてついていないんじゃ




「 ワタシノ ナマエハ ゼロ

ワタシハ ワタシヲ ゼロニスル

ワタシハ スベテヲ ゼロニスル 」




二度目が殴られてもまだゲートは開かない


長いな…


ハンターが振り向き私と目が合う


ゔっ


何も見えなかった


何も見えていないのに何故か攻撃をくらったのだ


ナワーブ「空いた！行け！」


ゲートまで必死に走る


後ろからナワーブが来る


後ろから…？



『なんでっ』



ナワーブ「ばか！言っただろ！

俺が守るって…」


いつになく彼は優しい顔をした


今は走らなきゃ



すごい血の匂いがして



振り返れば









ナワーブの姿はなかった


『！？ナワーブっっ』




走れ


動け




ナワーブの痛みを無駄にするな


残る限りのすべての力で


私はゲームから脱した

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