1話 ページ1
｢鈴 あなたに大事な話があるの｣
寝ようとしたとき
そうやって呼ばれた
｢何お母さん｣
｢あのね お母さん結婚することになったの｣
｢うそっおめでとう！！｣
｢ふふ、ありがとう｣
｢で本題はここからなんだけどね
今度結婚する方には子供がいるの｣
｢それも小学一年生になったばかりの女の子｣
｢え？じゃあ妹ができるの？｣
正直言ってあんまり嬉しくないなぁ
妹は生意気ってよく友達から聞くし
まぁいっか
お母さんが世話するんだし
｢あとねもうひとつ大事なお話｣
｢何？｣
｢お母さんね その方と仕事で外国に行かないといけないの｣
｢・・・｣
｢え？｣
いやいやいや
ちょっと待ちなさい
｢今なんて？｣
｢だからお仕事で海外に...｣
｢わかったから言わなくていい｣
｢んで私も行くの？｣
｢そうじゃなくて、ここで二人で暮らしてくれないかなって｣
ちょっと待てぃ！お母さん
中学生に子守りをしろと？
しかも一人で
いやいやいや無理でしょ
だって小一だよ？この前まで幼稚園だったわけでしょ？
無理に決まってんじゃん
｢大丈夫よ鈴ならできる｣
｢私もなるべく帰ってくるようにするし｣
｢いいよね？｣
私は断れなかった
お母さんだけで私を育てるのは大変だったと思う
そんなお母さんに愛する人が出来たんだ
応援しなきゃ
イヤーでも
どうすんだよ！
｢鈴は掃除できるわよね？｣
｢出来る｣
｢洗濯は？｣
｢出来る｣
｢料理は？｣
｢出来る...｣
｢じゃあ大丈夫よ｣
｢そういう問題じゃないんだな〜｣
｢あらもうこんな時間
早く寝ないと起きられないわよ｣
｢ちょっと待ってひとつ確認その子が来るのっていつ？
まさか明日とか言わないよね？｣
｢そうよ明日よ？よくわかったわね｣
｢あーもういいやおやすみ｣
あのさ
お母さんひとつ言いたい
バカじゃない？
明日って！
めっちゃ急じゃん
あー
ホントにもういいや
明日になって
その子と会ってから考えよ
あーあ 神様
私の妹は可愛いといいな
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作者名：チョコ | 作成日時：2018年4月20日 23時
