�� ページ26
深澤side
昼食の時間。俺は耳鼻科の先生と翔太の部屋を訪れることにした。
診察の前にどんな人かわかってもらえたら緊張も和らぐかなと思って。
その先生は大学時代の俺の先輩で、専門は違ったけれど話をよく聴いてくれた。
優しくて気さくで、でもって腕は確かだから、
色々バックグラウンドがあってはじめましての人が苦手な翔太でも任せられると思ったんだよね。
先「翔太くん、こんにちは」
翔太「……」
深「先生ね、俺の大学の先輩なの。」
先「翔太くん、いつも深澤がお世話になってます(笑)」
翔太「……」
ベッドの端っこまで寄って、布団をぎゅっと握りしめたまま固まっちゃってる翔太。
深「ね？優しそうな先生でしょ？今日の夕方、この先生が診てくれるかんね」
翔太「……」
先「何か不安なことあったら、僕じゃ言いにくいだろうから、ふっか先生になんでも言ってね。それを僕に伝えてもらうからね」
最後まで何も言わず、動かず、じっとしていた翔太だったけれど…。
深「いい先生だったっしょ？」
先輩が出ていったあと、翔太にそう聞くと小さく頷いて否定はしなかった。
でも、そう簡単には行かないみたいで……
翔太「…痛いことする？」
「ふっか先生のほかに誰かついてくる？」
「知らない看護師さんもいるの？」
「すぐ終わる？」
「なんかするとき、先にちゃんと教えてって言っといて…」
次から次へと不安を口にした。
でも質問が出るのはいいことだから一つ一つ丁寧に答えてあげて、先輩に言っておくねって約束もした。
それで一度は納得した様子の翔太だったけど…
翔太「やっぱ行きたくない、行かない」
深「じゃあ、やめとくの？」
翔太「…でも、聞こえなくなったらどうしよう」
深「……」
翔太「でもやっぱり行かない。うん、行かない。」
心は不安定に揺れ動く。
何度も行くと行かないを繰り返して、夕方を迎えた。
時間がかかることを見越して予約は最後の枠に入れてもらったから、ちょっと遅めの時間。
康二と一緒に部屋まで呼びに行くと、俺らを見るなりぐずっちゃって先が思いやられる。
向「しょっぴー行こ。」
翔太「あっ、待ってってば」
康二が抱き上げると、いやいやと暴れる。
深「最初は俺がやったみたいにライトで診てもらうだけなんだよ？」
翔太「やだっ」
康二に目配せして部屋を出る。
耳鼻科に向かって歩き始めれば、じたばたと泣きだした。
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シルク(プロフ) - えなさん» こちらこそいつもありがとうございます^_^ またリクエストくださって嬉しいです。リクエスト承知いたしました！ (3月8日 12時) (
レス) id: bca21cf36f (このIDを非表示/違反報告)
えな(プロフ) - いつもお話楽しみに待っています！リクエストなのですが、主人公が同僚たちとうまくいってなかったり仕事もうまくいかなかったりして元気がない日が続いてそれにしょっぴーが気づいて癒してあげる的なお話が見たいです！ (3月7日 17時) (レス) id: 2ee6bfb48d (このIDを非表示/違反報告)
シルク(プロフ) - りーるさん» ご感想ありがとうございます！練られているだなんて嬉しいです…！なんだかいつも長くなってしまって、冗長かな…と悩んでいたので救われました🥲 こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします！ (3月7日 11時) (レス) id: bca21cf36f (このIDを非表示/違反報告)
りーる - リクエスト書いて下さりありがとうございました！どのお話も内容が練られていて凄く面白いです！これからも作者様のペースで頑張ってください！楽しみにしています！ (3月6日 22時) (レス) id: 15110049bf (このIDを非表示/違反報告)
シルク(プロフ) - ぷさん» ご感想書いて頂いてありがとうございます！沁みるお言葉たくさん…嬉しいです🥹私も書いててとても楽しかったです。こちらこそリクエストありがとうございました！ (3月3日 10時) (レス) id: bca21cf36f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シルク | 作成日時：2024年2月22日 21時
