モブ女の末路 (ページ15)

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「Aちゃん？」
「速見、どうかしたか？」

ダメだ、耐えなきゃ。そう思ったのに、お酒が混じってるせいか、無理だった

『……うぅ』

「「「！？！？！？」」」

気がついたら、目からぼろぼろと涙が溢れていた
周りの皆が目に見えて動揺しているのが分かる

「どどどとうした速見！？」
「誰か爆豪……って居ねぇわ！」
「緑谷、Aちゃんが！」

慌てる皆をよそに、目の前に座っている轟くんがキョトンした顔で言った

「どこか痛いのか？」

痛い。

そっか、私、心が痛いんだ。

『わたし、爆豪くんがすきなの！！！』

思わず叫んでしまった。いや私、何を叫んでるの！？
けれども、1度口から出てしまうと止められない

『爆豪くんに彼女がいるって報道がでて、それでも、一緒に居てくれただけで満足だと思って。家を出で、いずくんと一緒にいて。けどっ、やっぱり何か違ってて……私やっぱり！！！』

私やっぱり。

何なのだろうか、まって今、何を言おうとしたの

顔に熱が集中するのが分かる

「Aちゃん！！」

いずくんが私の方へと差しのべた手をはね除け、鞄を手に取り出入り口へ向かった

『ごめん、帰るっ！？』

襖を開けると、目の前に立っていたのは

「……ば、くごうくん」