やぶひかを暖かい目で見守る会

発覚 ページ1

ym.

｢ひ-かるっ｡な-にしてんの？｣
｢おわっ…！？ちょっ､重いから退け…！｣
｢ん-､光が何してるから教えてくれたら退くよ｡｣
｢ゲ-ムしてただけだから！｣
｢…ふ-ん､あっそ｡じゃ､俺知念とこ行ってくるな-｡｣
｢あっ…や､ぶっ…｣

………はぁぁぁああ､何あれ､何なのあれ｡
薮くんも光くんも､お互いに完璧嫉妬してるよね？よね？…可愛いな｡途中からゲ-ム放って見てたわ｡さすが公式夫婦､距離が近い､有難うございます｡

…あ､俺は山田涼介､腐男子だ｡姉がお腐れ様でこっちの世界へ来て､ジャニーズに入所するが…もう､萌えの嵐､供給過多で涼介死んじゃう｡推しカプ？そんなのやぶひか一択｡だってさ､よく考えて？人生の半分を共に過ごしてるんだよ？あれ､それ､で会話が通じるんだよ？…夫婦以外の何物でもないよね｡

『裕:やま､集合｡』

ん？裕翔から､LINEが入ってる…？

『山:どうした？裕翔｡』
『裕:光くんの膨れっ面について詳しく』

…成程､裕翔は見逃しちゃったか､勿体ないな｡

『山:ゲ-ムしてる光くんに拗ねて知念の所行った薮ちゃんに拗ねてる｡』
【ゲ-ムしてる光の背中に凭れ掛かる薮】
【眉を寄せるも苦笑いする光】
【膨れっ面しながら離れる薮】
【寂しそうに手を伸ばそうとするも躊躇い手を其の侭下げる光】

『裕: 』
『山:裕翔？大丈夫？』
『裕:…………やぶひか尊い』
『山:…え？』
『裕:やぶひか尊い！何あれ！あの距離！膨れっ面！可愛い！嫉妬？嫉妬だよね？可愛い､やぶひか尊い､見逃したとか…うわ…｡』

ぱっ､と裕翔がいる方を向くと頭を抱えて高速でスマホをタイピングする姿が｡…え？ま､さか…？俺は咄嗟に裕翔の側に向かって手首引き廊下に出る｡

｢…まさか､裕翔､お腐れ？｣
｢あ-…うん…引いた…？｣

眉下げて心配そうに笑いながら首傾げて問う彼に､ぶんぶんっと首を横に振ってしまう｡

｢全く引く訳がない｡…ってか､俺も同士だから｡｣
｢え…？えぇぇぇぇっ！？！？！？｣

そう､この俺らの出会いが｢やぶひかを暖かい目で見守る会｣のきっかけだったんだ｡

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