夜の皇帝となれ３ (ページ7)

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京都姉妹校交流会―団体戦― ページ7

東京校と京都校、双方の準備が整った時スタート地点に設置されたスピーカーから五条の声が流れ出した。

『開始１分前でーす。ではここで歌姫先生にありがたーい激励のお言葉を頂きます』

『はぁ！？え…えーっと、あー…ある程度の怪我は仕方ないですが…そのぉ…時々は助け合い的なアレが…』

『時間でーす』

『ちょっ五条！！アンタねぇ』

『それでは姉妹校交流会』

「東堂はどこだ？」

「なんで私が知ってると思ったのよ」

(仲良くしよーよ)

スタァートォ!!!

『先輩を敬え！！』

ピーガガと庵の怒号を残し、放送は切れた。

「イチロー！？」

「アホくさ」

「ホンマのこと言わんの」

そして両方の陣営が動き始めた。東京校メンバーはまず、誰一人抜けずにまとまって森に向かって走る。

「ボス呪霊どの辺にいるかな？」

「放たれたのは両校の中間地点だろうけど、まあじっとはしてないわな」

「例のタイミングで索敵に長けたパンダ班と恵班に分かれる。後は頼んだぞ悠仁」

「オッス！！」

元気よく虎杖が返事したと同時に、伏黒の『玉犬(黒)』が勢いよく先陣をきった。その先では蜘蛛型の呪霊が糸で木にぶら下がっている。

「どごいグのぉ～？」

「三級(ザコ)だな」

真希が大刀を構えたその時、『玉犬』が何かを察知した。

「先輩ストップ！！」

伏黒が叫んだその直後、バガッと大きな音がし、木々を薙ぎ倒しながら東堂が現れた。さながらホラーゲームのような登場だ。

東堂は東京校メンバーを捉えると、その顔に笑みを浮かべた。

「いよぉーし！！全員いるな！！まとめてかかってこい！！」

数名が困惑したなか、虎杖が東堂に飛びかかった。頭部を掴み、顔面に膝蹴りをかましたのだ。

「散れ！！」

真希が叫んだ。それを合図に恵班…伏黒と真希、パンダ班…パンダ、釘崎、狗巻、宵蔵にそれぞれ分かれ、別方向へ走る。

例のタイミング、というのはこれだ。

「東堂１人でしたね」

「やっぱ悠仁に変えて正解だったな」

と左方向へ走る恵班。

「分かっちゃいたけど化物ね」

「相手にしたら面倒やろな」

「そっだから無視無視」

「ツナ」

と右方向へ走るパンダ班。

そして東堂の相手を任された虎杖。この組分けになったのにはワケがある。