Dix-huit ページ19
扉を開けてギョッとした。
仰向けに近い体制でAが倒れていたのだ。指輪からは強い呪力が流れ出ていた。
「ッA!?」
珍しく五条が取り乱し、Aの肩を揺さぶった。返事がない。
「何があったんだ…?」
夏油だって落ち着いてはいられない。念のため脈拍を計ったが、止まってはいなかった。
「なんッでだよ……起きろよ…」
衝動のままに五条はAを強く抱き締めた。
ゆっくり、ゆっくりAの瞼が開いた。
「……ん………さ、とるしゃん……?」
「!」
「しゅぐ、るさんも……」
寝起きのような舌っ足らずではあったが、Aは確かに2人の名前を呼んだ。
途端に、泣き始めた。
「ごめんなさ…い……!ごめんなさい、私のせいで…。私が呪われているから…!お二人がこんな目に遭ったんです………!!」
「落ち着いてくれ、A。君のせいではないよ」
「違うんです!私は確かに2人を"呪いました"!」
泣きじゃくるAの背を五条が撫でた。夏油はAの頬に手を添え、優しく微笑んでやるしかなかった。
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作者名:匿名希望:我妻さん | 作成日時:2021年3月7日 23時