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Un ページ2

「硝子」


「何、夜蛾先生。重症患者でも出た?」


家入硝子はくわえていた煙草を灰皿に押し付け、夜蛾正道に問うた。


夜蛾が自分に言う用事など、基本『反転術式』を使用しての治療だ。今回もそれだと思ったのだろう。


だが、違った。


「いや、オマエに会ってもらいたい人がいてな」


「なにそれ、珍しいね。ちなみに私だけ?」


「いや、悟達もだ」


「私単体に伝えた意味なくない?」


「まあそう言うな。悟と傑にはもう伝えてある」


「ああ、そういうこと。で、何処に行けばいい?」


「謹慎室だ」


「うっわ、問題児じゃん」


謹慎室とは、一般的に外出や言動を慎ませるための部屋だ。来客は許されない。


しかし高専の謹慎室は違う。呪力や術式、または被呪怨霊が危険視された者を拘束するために使われている。


つまり、問題児。


家入は若干笑いながら、謹慎室へ向かった。

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作者名:匿名希望:我妻さん | 作成日時:2021年3月7日 23時

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